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金曜「ライフ・楽しむ」【わたし色】

ささやきに思いを寄せて 美馬のゆりさん 

写真: 拡大

 ●公立はこだて未来大教授・美馬のゆりさん

 9月の中旬、集中講義の最中に突然、声が出なくなりました。受講していた学生たちの協力もあり、ささやくようにしゃべることで、なんとか終えることができました。

 仕事柄、話すことが多いだけでなく大好きな私。声が出せないのはもどかしく、ストレスのたまることです。

 声が出なくなって2週間経ったころ、おもしろい現象に気づきました。こちらがささやくようにしゃべると、相手もささやくようにしゃべるようになるのです。

 一人や二人ではありません。私と話をする人の多くが、ささやくようになってくるのです。「え? あなたは普通に話していいんだけど」と言うと、「あ、そっか!」と顔を見合わせ、笑ってしまうこともしばしば。

  □  ■  □

 先日の首里城の火災のニュースで、その焼け崩れていく姿、それを見ている沖縄の人たちの姿に、胸がつぶれそうになりました。何回か仕事で訪れたことのある沖縄の中で首里城は行ったことがなかったにもかかわらず、です。

 首里城の映像から、今年4月のパリのノートルダム大聖堂の火災が思い起こされました。そのときのニュース映像にもぼうぜんと立ちすくむ、パリ市民の姿がありました。

 首里城も大聖堂も、人間や動物のように命あるものとは違い、人間が作ってきたもの。それでもそこに、悲しみや喪失感が生まれる。

 そのような感情は、背後にある歴史や、様々な経験が重なることで出てくるのでしょう。その喪失感は、遠く離れたところにいる人にも、映像を通じて心に伝わってきます。

 このように感じることは、頭で意味を理解するということよりも、人間の本能に近いのでしょう。ささやき声でしゃべると、ささやき声で返ってくるのも、同じなのかもしれません。

 私のささやき声に対して、少数ですが、音量が変わらない人もいました。火災のニュースへの感じ方も、人によって異なるようです。

 日々、国内外の様々な課題を抱える人たちのニュースが流れてきます。そこに想いを寄せ、自分に何ができるかを考え、行動する――。先日亡くなった元国連難民高等弁務官の緒方貞子さんは、課題のある現場に自ら赴き、確固たる信念を持って解決に向けて行動してきました。

  □  ■  □

 最近になって、私の声の出ない原因は声帯ポリープだとわかりました。声帯ポリープは、歌手のように声帯をよく使う人にできやすく、喫煙も刺激になるそうです。喫煙率が全国の中でも高い北海道のみなさん、ご用心。

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