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今週のこの人【この人】

柿久和範さん(本渡第一映劇代表)

  本渡第一演劇代表(42歳)

  −−昭和30年代には4館あった映画館が50年代に1館となった本渡市で、休館中の第一映劇を借りて開館し、5年半。経営は順調ですか?

  平日は、総入れ替え制ですが、入客ゼロの時は入り口ドアに「この回の上映は中止します」の札を出して休むこともあります。お客さんが1人でもあれば上映します。こんな客の入りでは、経営は楽ではありません。

  −−話題作や、海外フィルムは供給に高額なカネがかかると聞きます

  全世界同時封切りをうたった昨年6月の「マトリックス リローデッド」、11月の「マトリックス レボリューションズ」は、正直言って大赤字でした。

  −−採算ラインは?

  家賃や1日約5千円の光熱費、アルバイトさんの人件費もかかります。

  1上映に大人(入場料1800円)が5人も入れば、経費はまかなえます。映画1本でいくらというのは、期間やフィルム供給料も違うので、一概にはいえません。

  −−入場客であふれた映画もあったでしょう

  「もののけ姫」「千と千尋の神隠し」「黄泉がえり」「ハリーポッター」1作目などは、ざっと見て客席が埋まるほど上々の入りでした。

  「ラストサムライ」では、何十年ぶりに映画館に来たという人もいました。ビデオやDVDなどの普及で、映画館に足を運ばなくなった人が多くなったようですが、子どもたちが映画館での体験を知らずに育ったらかわいそうだなと思います。

  私自身は、子どもの時から映画ばかり見ていました。一人ひとりばらばらで映画館に来た人たちが、館を出るときは、連帯感みたいなものができていて、他人とは思えませんでした。公共の場でのマナーも、知らず知らずのうちに教えられ、映画館に育てられた、という思いも強いのです。明かりが消えて、上映ブザーが鳴る、あの瞬間のワクワク感がたまりません。

  東京から帰ったころ、「休館中」の札が出ていたから、いつ開くのか楽しみにしていたのに、「再開する気はない」と言われて、「それなら私が」と願い出たわけです。

  −−閉館を考えることは無いんですか

  パラパラの入りでも、客が来てくれている。全然来なくなったら、やめざるをえないかな。一日中、客が1人も来なかったり、町で映画のことが話題にならなくなったりしたら、終わりかなとも思いますが、まだ(地元に)裏切られたという気にはなったことはありません。

  楽しみにしているのは、昨年に続いて11月開催予定の「天草名画座番外地VOL2」。私自身が見てもらいたい映画を10〜13本よりすぐって上映します。それを楽しみに、わざわざ泊まりがけで見に来てくれる人が、今年も来てくれればうれしいなと思います。

  −−好きな俳優は?

  最近はあまり出演しませんが、小学1年生のころからアクションスターの千葉真一さんの大ファンです。追っかけをやってたこともあります。この1、2年のうちに、なんとか千葉真一映画祭を開いて、千葉さんを招き、ファンと語り合える場をつくりたいと考えています。

  話題作「半落ち」を見に封切り初日に出かけ、がく然とした。入館者は私を含め5人。そういえば、少し前に見た「ラストサムライ」の時もこんなだった。経営は大丈夫なんだろうか、と気になった。

  客席は1階78席、2階38席の全116席。県内の映画館は、熊本市内を除けば、八代市と小国町、それに本渡市しかないそうだ。その中でも、家賃を払いながら経営しているのは、ここだけだという。もっと映画を見てもらわないと、天草最後の1館も風前のともしびだ。

  閉館に追い込まれたら、映画を見たい人は、わざわざ熊本市まで出向かなくてはならなくなる。本渡−熊本間の交通費(バス=大人片道2180円)は、入館料1800円の比ではない。もっともっと映画館に足を運びたいものだ、と思う。 (園田 裕道)

  かきひさ・かずのり 本渡市出身。中学時代まで過ごし、長崎県内の高校から日大経済学部へ。卒業後、東京でコンピューター関連会社勤務。郷里で料理店を経営する父が病気で倒れたため90年秋に帰郷。その前年に閉館していた映画館を借り、98年に経営を始める。木曜休館。

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