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うちのイチ押し【火の国をゆく】

天草町向辺田

写真:羊角湾の湾口を隔てて、向こう側も天草町 拡大羊角湾の湾口を隔てて、向こう側も天草町

  天草町大江の向辺田。「むこうべた」と読む。今回の参院選では、投票時間が町中心部より2時間繰り上がる。どれくらい離れているのか確かめようと、地図を広げて天草町のあたりを見回したが、なかなか見つけられない。あきらめかけたころ、羊角湾で隔てた対岸にやっと見つけた。「一体、どんなところか」。逆に興味がわき、訪ねてみた。

     (園田 裕道)

  天草町の中心部・町役場のある高浜から、車で小一時間。羊角湾を大きく回り込むため、途中で河浦町や牛深市を通り抜ける。牛深市二浦町で「向辺田分校へ4・2キロ」の標識を見つけた。右折して、普通車1台がやっと通る細い道に。

  天草灘を見下ろす、北西向き斜面のがけに、へばりつくように集落が点在している。ここは「飛び地」だ。地理的には牛深市の方が近い。

  町の郷土史家で町文化財保護委員長の松本教夫さん(70)に、理由を聞いてみた。

  「天草・島原の乱後の天草で、天草水軍の平和利用を目的に、初代代官だった鈴木重成公が制定した定浦(じょう・うら)制度の影響ではないか」という。

  公用に使う船のこぎ手を確保する手段として設けられた制度で、任務を背負う代わりに、本格的な漁業を許された。その占有漁場は、数カ村一帯の沖合に及ぶ広大なものだったという。

  「大江村に与えられた権利を守るため、元々無人だった向辺田に、人が住むようになったのではないか」。松本さんは、故・北野典夫氏著作の「天草外海発展史」をひいて説明した。

  一方、向辺田に生まれ育ち、93年に「ふるさと向辺田」をまとめた西田光芳さん(91)は、著作にこう記している。「向辺田に初めに人が住みついたのは、天草の乱後。度々の百姓一揆の残党が目に付かない場所を選び住みついた」

  第2次世界大戦後、「生活圏は牛深だから」と、牛深市への編入を求める運動が地元で起きた。町に申し入れたが、「漁業権を牛深市に取られる」と認められず、さたやみになったという。

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