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12月11日朝日新聞デジタル朝刊記事一覧へ(朝5時更新)

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カフェ日和

平成最後の日、その本は世に

◇◆芸能史研究家 前田憲司◆◇

 令和になって1カ月。「令和初の」という言葉が飛び交い、ネットで検索してみると「令和初の国賓」から「令和初の大型倒産」まで、悲喜交々(こもごも)のフレーズが踊っている。一方で「平成最後の」は、幕を閉じた今、新たには生まれない。

 「三重県の獅子舞〜平成に伝わる200の舞〜」が、平成31(2019)年4月30日に発行された。四日市市在住の服部勝行さんが、平成時代の十余年にわたり、県内各地の獅子舞行事をお一人で取材し、撮り溜(た)めた写真や動画と、関係者から聞きとったメモをもとに、そのすべてを写真入りで紹介された170ページに及ぶ大作。三重県内に200もの獅子舞が受け継がれていることにまずは驚き、歴史的背景や分類にも言及されているこれまでになかった資料性の高い本である。

 地域の文化財行政は、既存施設の運営や、埋蔵文化財の発掘調査などで手一杯(いっぱい)の状況が続き、地域の文化的資源に目を向け、自発的に調査や保存継承のための行動ができないのが実情だ。まして、祭礼行事は同日に行われるものも多く、天候によっては中止も余儀なくされる。また、何度も足を運び、動きを把握していないと、いい写真は撮れない。服部さんは、行政も研究機関も成し得なかった県内の悉皆(しっかい)調査にお一人で取り組み、その成果を自費出版された。

 服部さんを知ったのは10年ほど前だったと思う。懇意になり、一昨年から出版のお手伝いをさせていただき、最終確認を4月2日に行う予定にしていた。しかし、3月27日に届いた突然の訃報(ふほう)。76歳。棺に最終稿をお納めし、形見にご愛用の獅子頭の根付けを頂戴(ちょうだい)した。

 服部さん、安らかにお休みください。ご遺志は必ず受け継ぎます。

◎ 「東海道四日市宿資料館」が地元の皆さんの手によって、四日市市北町の旧東海道沿いに1日にオープンしました。

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