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独眼流

戦の悲惨さ、記録あればこそ

 「戊辰戦争150年」をめぐる各地の動きを取材するうえで、欠かせないのが参考となる書籍や論文だ。150年に合わせて多くの本が出版されたが、過去に出て、絶版になるなど購入が難しいものは図書館で読むことになる。

 これまで手にした中で、印象深い本を1冊挙げるとしたら「幕末維新全殉難者名鑑」(明田鉄男編、新人物往来社)だろう。辞典のような分厚い本は全4巻。内容は、戊辰戦争などで亡くなった人の情報が載っている。いわば、戦没者名簿だ。関係の市町村教育委員会や図書館、博物館、郷土史研究家などへの調査を経て、約1万8700人の名前や立場、亡くなった日や場所などを記したという。

 仙台藩のページを見ると、新政府軍を示す「西軍」として戦死した兵士がいた。奥羽越列藩同盟結成の前、新政府軍の命令で会津藩征討に向かい、会津兵に狙撃されるなどした。一方、同盟軍の欄には17歳で死亡した兵がいた。「農兵」「修験(者)」「きょう客(かく)」も動員されたことが分かる。一人一人の亡くなった状況を眺めていると、新政府軍対同盟軍として捉えた時は意識しなかった、死の生々しさを実感する。

 基礎的な資料が存在するのは編者の地道な調査のたまものだが、さかのぼれば、戊辰戦争当時の人々が戦死者の名前を記録していたからこそ。それが150年後、後世の子孫らが戦の悲惨さを知る手がかりとなる。改めて記憶を語り継ぐための記録の重要さを学んだ。(高橋昌宏)

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