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独眼流

温かさ優しさ、変わっていない

 2回目の仙台勤務が決まった時、思い出したのは映画「戦後在日五〇年史 在日」の故・呉徳洙(オドクス)監督だ。

 大学入学前、監督の講演に行った。講演後、私が在日問題に関心があると話すと「日本人にはわからない」とぴしゃり。その後、偶然会えた監督に、4年かけて勉強し、ビデオ作品を作ったと伝えると、わざわざ見てくれた。

 記者としての初任地が仙台になると、秋田出身の監督は誰よりも喜び、こう言った。

 「東北は、その地名からしても、中央との関係性を意識せざるを得ない。そんな東北の地の人たちから見た日本をとらえていってほしい」

 東北への問題意識は生まれたが、仕事を覚えるのに必死。年賀状に「会いに行きたい」と書きつつも、行けなかった。会いに行くだけの自信がなかった。訃報(ふほう)を知ったのは新聞記事。後悔が募った。

 2回目の仙台では、被災者の今を私なりに追いかけた。仙台・荒井東の復興住宅の町内会の会合には、毎月参加させてもらった。初めこそ警戒されたが、記者を受け入れてくれる懐の深さと、よそ者の存在によって町内会の対立を回避しようとする知恵に目を見張った。昨秋、地域の子どもたちに被災体験を語る場では、同じ苦しみを味わわないようにと、被災者が涙ながらに語っていた。

 そこでふれた優しさは監督と重なった。今春、東京勤務になるが、震災後を気にしていた監督に「東北でふれた温かさや優しさは変わっていない」と伝えたい。(藤崎麻里)

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