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ナガサキノート・32【原田妙子さん】

「15歳のたえちゃん」は今

写真:紙芝居を披露する原田真美さん=4月、長崎原爆資料館 拡大紙芝居を披露する原田真美さん=4月、長崎原爆資料館

写真:原田妙子さん。自身が撮影した旅先の景色と、夫の秀男さんの写真を背景に=諫早市 拡大原田妙子さん。自身が撮影した旅先の景色と、夫の秀男さんの写真を背景に=諫早市

写真:迎佳奈さんが紙芝居で描いた「たえちゃん」 拡大迎佳奈さんが紙芝居で描いた「たえちゃん」

《原田妙子さん 1929年生(1)》

 「たえちゃんは『自分の人生は8月9日を境におわり、また始まったのだ』と思っています」

 長崎市の原爆資料館で4月中旬、小学校事務職員の原田真美(はらだまみ)さん(54)が春に完成した紙芝居を披露した。

 物語の主人公の「たえちゃん」は15歳。島原ののんびりした町で育ち、長崎の女学校に通っていたころ、動員先の三菱兵器茂里町工場で原爆に遭う。爆心地から約1・2キロ。崩れた工場の下敷きになり、意識を失いそうになりながらも助け出された。地面には、さっきまで一緒に働いていた人の遺体があった――。

 15人ほどの来場者は、色鮮やかで親しみやすいイラストの紙芝居を目で追いながら、物語に聴き入った。20枚の紙をめくり終え、真美さんは語った。

 「15歳のたえちゃん、生き抜いてくれて本当にありがとう」

     □     ■

 たえちゃんのモデルは、諫早市の原田妙子(たえこ)さん(88)。真美さんの夫の母親にあたる。

 真美さんは、いつも優しく接してくれる妙子さんのために、「自分の出来ることで役に立ちたい」と考えていた。数年前、長崎市の家族・交流証言推進事業のチラシを見て応募し、妙子さんの被爆体験やその思いを受け継ごうと準備を始めた。妙子さんのつづった手記や取材をもとに真美さんが文章を書き、絵は知人の娘でイラストレーターを志す迎佳奈(むかえかな)さん(26)にお願いした。

     ■     □

 義母が元気でいてくれたから、夫と出会えて、子どもも生まれた――。真美さんは、命をつないでくれた妙子さんの経験を伝えようと、県内外の子どもたちに紙芝居を聴かせている。

 今年、89歳になる「たえちゃん」。紙芝居に描かれた被爆体験と、その後の人生はどんなものだったのか。会いに行くと、天真らんまんな少女のような明るさで迎えてくれた。

 「こんなに長生きして、本当に不思議」(田部愛・25歳)

通算3613回目。今シリーズは16回の予定。 

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