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Okayamaでともに

4.ベトナム人/多文化共生、地域から

写真:「日本語教室の会」では、ベトナム人実習生たちが指導員に教えてもらいながら、プリントに日本語で答えを記入していた=矢掛町矢掛 拡大「日本語教室の会」では、ベトナム人実習生たちが指導員に教えてもらいながら、プリントに日本語で答えを記入していた=矢掛町矢掛

写真:総社市の片岡聡一市長から辞令を受け取るベトナム人職員のジュン・ティ・トウエット・チンさん(左)=総社市中央1丁目 拡大総社市の片岡聡一市長から辞令を受け取るベトナム人職員のジュン・ティ・トウエット・チンさん(左)=総社市中央1丁目

■相談窓口 各地で開設

 2019年4月2日、総社市の嘱託職員として採用されたベトナム人のジュン・ティ・トウエット・チンさん(30)の辞令交付式があった。

 同市は企業誘致に力を入れており、食品加工工場などで多くの外国人が働く。約3年前、市内で暮らす外国人の国籍別でベトナム人がトップとなった。2019年4月1日現在で758人。外国人全体の半数を占める。

 生活相談にのるなど異国で暮らすベトナム人のサポート役として期待されるチンさん。片岡聡一市長から「ベトナム人との文化共生に全力を尽くしてほしい」と激励を受け、「一生懸命頑張ります」と答えた。

 同市では2006年度に市内の自動車部品工場などで働くブラジル人の労働者の数がピークを迎えた。市は09年に外国人の生活を支援する専門部署を設置。ブラジルと中国出身の職員が配属されてきた。

 外国人労働者の受け入れを拡大する改正出入国管理法が4月1日に施行され、新たな在留資格「特定技能2号」が導入された。取得すれば家族帯同が可能になるため、市は今後、永住するベトナム人が増えると予想。新たにベトナム人職員の採用を決めた。

 政府は昨年、外国人の生活全般の相談に対応する「多文化共生総合相談ワンストップセンター」を全国に約100カ所整備する方針を打ち出した。補助対象は47都道府県と20の政令指定市に加え、外国人住民が1万人以上いるなどの基準を満たす44自治体。岡山県はすでに開設し、岡山市も5月末の開設を目指している。

 総社市は補助対象でないが、片岡市長は「小さい町は国からの補助はないが、自治体が領事館の役割を率先してやるべきだ。多文化共生のハッピーな事例を作っていきたい」。

 技能実習生を積極的に受け入れ、約170人のベトナム人が暮らす美作市。同市も16年からベトナム人の嘱託職員を採用している。通訳や翻訳の仕事のほか、生活相談にのるなど、実習生と地元企業との「橋渡し役」として活動する。

 市の担当者は「市内の人口が減少し、労働力が不足する中、ベトナム人は人手不足を補っている。住みやすい地域をつくることで、新たに美作に来るベトナム人も安心して来られるようになる」と語る。

 ■住民が日本語教室

 住民が主体となって地域で暮らす外国人を支援しよう。県内でもそんな動きが出てきている。

 矢掛町の町農村環境改善センターで14日、外国人対象の「日本語教室の会」の開講式があった。この日の参加者は約70人。そのほとんどは町内の企業で働くベトナム人実習生たちだ。

 配布されたプリントには「しゅみはなんですか」「にほんのどこにいきたいですか」といった質問が並ぶ。参加者はボランティアの指導員に教えてもらいながら、ひらがなやカタカナで答えを書いていった。

 自動車部品製造会社で働くグェン・ティ・リェンさん(29)は夜勤の仕事を終えた後、寝ずに参加した。

 「日本語を学びたかったので楽しみにしていた。みんなと一緒に勉強できて楽しかった。次も来ます」

 この教室は、元小学校教諭の藤原立志さん(66)が教員時代の仲間たちと立ち上げた。きっかけは、藤原さんが町の教育委員会の嘱託職員として成人式を担当した時、式に1人のベトナム人実習生が参加したことだった。「町内で外国人が増えているのは知っていたが、初めて顔が見えた」

 町民や地元企業に、実習生向けの日本語教室を求める声が多かったことも背中を押した。現在、教室の運営資金は企業の協賛金のみ。指導員約20人は全員ボランティアだ。

 町内の企業で、プラスチック製品などを製造販売する立花容器からはベトナム人実習生12人が参加した。同社の担当者によると、7、8年前から中国人に代わってベトナム人の受け入れを始めた。最近はベトナム人が増え、日本語を話さなくても生活できるようになり、社内での意思疎通に支障が出ているという。

 この担当者は「仕事を日本語ができる子に頼ってしまい、簡単なことを伝えるのにも時間がかかる。日本語を勉強する機会ができてありがたい」と教室の開講を歓迎する。

 教室は月1回のペースで開催予定だといい、藤原さんは「日本語習得だけでなく、悩みを話し合ったり、日本の文化を一緒に学んだりしていければいい。矢掛に来てよかったなと思ってもらいたい」と期待を込める。=おわり (この連載は村上友里が担当しました)…

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