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高校野球【第101回全国高校野球選手権全国大会】

岡山学芸館、粘りの初勝利

写真:広島商―岡山学芸館 八回裏岡山学芸館2死一、三塁、岩端は逆転の適時二塁打を放つ。投手中岡(10)=上山淳一撮影 拡大広島商―岡山学芸館 八回裏岡山学芸館2死一、三塁、岩端は逆転の適時二塁打を放つ。投手中岡(10)=上山淳一撮影

写真:勝利を喜び、校歌を歌うアルプス席の大応援団 拡大勝利を喜び、校歌を歌うアルプス席の大応援団

■食らいつき8回逆転劇

 春夏通じ初めて、岡山学芸館の校歌が甲子園球場に響いた。10日、隣県対決となった広島商(広島)との初戦を6―5で勝利。八回、一気に試合をひっくり返す逆転劇にスタンドは沸いた。次は第10日の第1試合、筑陽学園(福岡)―作新学院(栃木)の勝者と対戦する。大会が順調に進めば15日午前8時開始予定。

 ◇2回戦

広島商   010 012 100|5

岡山学芸館 100 001 13×|6

 ◎…一回表、無難な立ち上がりを見せた先発の左腕丹羽の顔面を、広島商の水岡のライナーが直撃。丹羽はそのまま病院に運ばれ、途中降板を余儀なくされた。その裏、先頭の好田の安打を足がかりに1点を先制。好田は「丹羽がああなって、どんな形でも出塁しようと思っていた」。

 ◎…急な登板となった中川。二回に同点にされ、五回は左翼席へ本塁打を浴びた。六回にも2失点。打線も二回から五回まで無安打で、流れは広島商に。六回にやっと打線がつながり、金城、知念、長船の3連打で1点を返したが、相手の好守備で流れを取り戻すことまではできなかった。

 ◎…七回、継投したばかりの相手投手から連続四球などで二、三塁とし、中の適時打で1点。そして八回。金城のセーフティーバントなどで広げた好機に、中川の適時内野安打などで1点差に迫った。さらに、続く岩端が左越え2点適時打で一気に逆転。中川は走者を背負いながらも、低めをつく丁寧な投球を続け、最後も1点を守り抜いた。

 ■(晴れ晴れ学芸館)先発骨折「自分が助ける番」 岩端慶明選手

 リードを許しても食らいつき最後に逆転する――。岡山学芸館は、岡山大会を勝ち抜いた粘りの野球を大舞台でもやってのけた。

 八回、逆転打を放ったのは2年生の岩端慶明(いわはたよしあき)君だ。1点差に迫り、なお2死一、三塁。「打つしかない」と打席に入り、狙い球ではなかったが、カーブに自然と体が反応した。

 打った直後は「レフトフライかな」と思ったという。しかし、打球は風に乗り、左翼手の頭上を越えていった。岩端君は塁上で白い歯を見せて喜んだ。

 初回、先発の丹羽淳平君(3年)が顔面に打球を受け降板した。動揺する選手に佐藤監督は「一度落ち着こう」。そして「絶対勝って、丹羽をもう一回マウンドに立たせてやろう」とチームは結束した。

 6番を打つ岩端君も、5番・丹羽君に「いつも助けられていた」といい、「今度は自分が助ける番」と気合が入った。終盤、顔面骨折と診断された丹羽君がベンチに戻り、「びっくりしたけど元気が出た」と岩端君。ムードが高まった中での逆転打だった。

 「丹羽のため」という高い士気はプレーの随所に表れた。三回は、中堅手の中泰輝(たいよう)君(同)が風で押し戻された打球をダイビングキャッチ。六回にも俊足を飛ばして好守を見せ、相手の攻撃を食い止めた。「投手陣を助けられて良かった」

     ◇

 エース中川響君(3年)にとって、広島商は特別な相手だった。6月の練習試合で先発。味方の失策への不満を表に出し、失点を重ねて敗れた。

 「周りへの声かけもしないし、気持ちが入っていない」「お前で負けたら後悔が残る」。帰りのバスで、仲間から野球に向き合う姿勢を批判された。

 「エースなら、みんなに信頼してもらわないと」。仲間の言葉に「変わる」と決めた。練習前のグラウンド整備やトイレ掃除などを率先。試合中の笑顔を心がけ、「リベンジ」を誓ったこの日も最後までマウンドを守った。(華野優気)

 ■流れ戻す自信あった

 岡山学芸館・好田凌主将 岡山大会でも何試合も劣勢から勝っていたので流れを引き戻す自信があった。スタンドからも「笑顔、笑顔」と声がしたので、グラウンドと一体になって戦えていると感じた。次も気の抜けない試合になるが、勢いに乗っていきたい。

 ■良いゲーム作る、共有

 岡山学芸館・佐藤貴博監督 最後まであきらめずよく粘ってくれた。中川は急な登板で動揺もあったと思うが、気持ちを切り替えられていた。さすがエース。勝ちをあまり意識せず、良いゲームを作ろうというイメージをチームで共有できていたのが良かった。

 ■3000人、応援の力届いた

 一塁側アルプススタンドには、約3千人の大応援団が駆けつけた。スクールカラーの緑のメガホンが揺れ、悲願の甲子園初勝利に歓喜した。

 2点を追う八回、吹奏楽部がチャンステーマの「サウスポー」を続けて演奏。甲子園が決まり、応援団長の野球部員藪木優成君(3年)は「日本一のサウスポーを披露する」と体育館に全校生徒を集めて、ダンスやかけ声の練習をしてきた。1点差に迫ると「ひっくりかえすぞー」と応援はさらにヒートアップ。逆転の瞬間、スタンドは地鳴りのような歓声に包まれた。

 逆転打を放った岩端慶明君(2年)の父龍之さん(50)は「岡山大会は調子がよくなくて心配していた。打球が落ちた瞬間、涙が出た」。勝利が決まると、応援団は肩を組んで校歌を大声で歌った。藪木君は「絶対逆転できると信じていた。応援の力が届いた」と笑った。

 スタンドには4年前の夏の甲子園に出場したOBも集った。主将だった岡本祥吾さん(22)は「今年は守りが堅い。後輩のおかげで校歌を歌えて最高です」と大喜びしていた。(榧場勇太) 

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