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たいせつな本

サガン鳥栖強化部長・永井隆幸さん

写真:永井隆幸さん(前列中央) 拡大永井隆幸さん(前列中央)

写真: 拡大

「オシムの言葉」

〈あらまし〉
 木村元彦、集英社文庫、619円。サッカーJ1・ジェフユナイテッド千葉を2005年のナビスコ杯優勝に導き、ユーゴスラビアと日本の代表監督も務めたイビツァ・オシム監督を描いたスポーツノンフィクション。独特の語録と、ユーゴ内戦にほんろうされた半生を丹念に描き、05年度のミズノ・スポーツライター賞最優秀賞を受賞した。

●J1を意識 ヒントを求めて
 単行本が出たのはジェフユナイテッド千葉が2005年のナビスコ杯で初優勝した直後ですから、強化部長になって3年目のシーズンが終わったころ。前の年まではチームを残すことで精いっぱいだったのが、経営主体がサガン・ドリームスに変わり、少しずつJ1を意識し始めたころでした。

 毎年降格争いをしていたジェフが、大々的な補強もせずにリーグ優勝を争い、タイトルも取った。何かヒントになるものはないかな、と。当時も今も本を読むのは移動中が多いので、今の監督の尹晶煥(ユン・ジョン・ファン)さんを獲得に、韓国へ行った時に読んだかもしれません。

 有名になった「君たちはプロだ。休むのは引退してからでいい」とか「ライオンに追われたウサギが逃げ出す時に肉離れをしますか?」という言葉は印象に残っています。当時のサガンの松本育夫監督も「人間、一生懸命練習したって死にはしない」という人でしたし。

 あの頃のジェフも今のサガンも、天才的なゲームメーカーや、1人で局面を打開できるFWはいないけど、一生懸命みんなで走る。「ハードワークできない、戦えない選手は使わない」尹監督にも通じるものはすごくあります。

 ただ、オシムさんは全員のポジションが激しく入れ替わる、パス主体のトータルサッカーが理想でしたが、尹さんはもう少しリアリスト。

 CBの攻め上がりは控え、横パスか縦パスか五分五分なら、前に入れて立て直せと、より現実的です。まずは勝たなくちゃいけない、今はこれが一番だと。文句を言わせないオーラがありますね。

 またこの本は、オシムさんが直面したユーゴの分裂や内戦に多くを割いています。

 僕も強化部長1年目は3勝しかできず、2年目は運営会社がつぶれ、自分なりに大変な経験をしたつもりでしたが、その頃のオシムさんに比べればいかに幸せか。「休みが欲しいなんて何を言ってるの」と選手に言ってやりたくなったものです。   (大野宏)

〈経歴〉
 1972年、多久市出身。小城高―東洋大でFWとしてプレーし、1995年にサガンの前身、鳥栖フューチャーズの運営会社にマネジャーとして入社。経営会社がサガン鳥栖、サガン・ドリームスと変わる中、一貫してチームに関わってきた。2003年に強化部長就任、06年からサガン・ドリームス執行役員。

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