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しまねの人

自作紙芝居 上演し続ける

写真: 拡大

写真:自作の紙芝居を披露する錦織明さん=松江市雑賀町 拡大自作の紙芝居を披露する錦織明さん=松江市雑賀町

◆出雲かんべの里館長 錦織 明さん(70)◆

 「紙芝居のはじまり、はじまりー」。お決まりのかけ声に合わせて、拍子木をたたく小気味よい音が響くと、集まった約20人の観客が大きな拍手を送った。

 松江市雑賀町の私設図書室「書嘉庵」であった公開イベント。県内外で続けてきた紙芝居の上演を依頼され、松江城を築いた堀尾吉晴・忠氏親子が主役の「松江城物語」など、自作の2作品を披露した。手書きの地図や写真パネルを使って堀尾親子の来歴などの情報も紹介。本編は身ぶり手ぶりを交えながらユーモアたっぷりに演じ、笑いを誘った。

 小学校の教員退職後の2012年から地域伝承などを伝える民話館を併設する教育文化施設「出雲かんべの里」(同市大庭町)の館長に就任し、紙芝居上演を多くこなす。かんべの里のイベントを中心に年間50日以上。多い時期には週3日、1日3回上演をこなすこともある。

 本格的に紙芝居を始めたのは、津田小学校の校長だった04年。小泉八雲(ラフカディオ・ハーン、1850〜1904)の没後100年だったものの、「案外、八雲を知らない子が多かった」。全校朝礼で八雲を取り上げることを決めた。ふと思いついたのが紙芝居だった。

 「私の家にテレビが来たのは小学5年の時で、それまで娯楽と言えばラジオか紙芝居。近所に来た紙芝居を、こづかいの5円で買った水あめを食べながら見ていた」。小学3年か4年の頃にイソップ童話の「金のおの」を題材にした紙芝居を自作し、子供会で披露した記憶もよみがえった。

 松江が舞台の八雲の怪談「飴(あめ)を買う女」を「子育てゆうれい」としてまとめ、津田小の図書委員会の子どもたちが畳1畳サイズの絵4枚を描いた。全校朝礼の上演時は、子どもたちもちょうちんを掲げる演出などで協力し、約800人の児童が大喜びしたという。「紙芝居はいいものだと改めて思った」。以来、八雲原作の話を中心に自作した紙芝居は約15作品に上る。

 中でも「一番注目された作品」と話すのが、東日本大震災の直後に制作した「TSUNAMI」。八雲原作を翻訳・再構成し、昭和初期の国定教科書に「稲むらの火」として掲載された逸話を取り上げた。

 江戸後期の安政南海地震で、津波に襲われた和歌山の村で稲わらに火をつけて村人の命を救った主人公の機転が主題だ。原作では触れられていない、実在の主人公が震災後、私財を投じて防潮堤を築いたことも描き、主人公の名前と年齢設定も史実に合わせた。タイトルをローマ字の津波とすることで、世界共通語となっていることも表現した。

 「子どもたちや県外の人にも私が作った紙芝居を演じてもらえるようになって、紙芝居の魅力がもっと広がるといいなと思っています」(長田豊)

■にしこり・あきら 

1949年、松江市生まれ。広島大学卒業後、島根県内の小学校で教員として37年間勤務。松江市立津田小、城北小など4校で校長を務め、県小学校長会長も務めた。市学校図書館支援センター勤務を経て現職。

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