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しまねの人

学ぶ好奇心を育てたい

写真: 拡大

写真:科学実験教室を始めた井上太陽さん=松江市千鳥町 拡大科学実験教室を始めた井上太陽さん=松江市千鳥町

◆子ども向け科学教室を開催 井上 太陽さん(28)◆ 

 子ども向けの科学実験教室「SUNinサイエンス」を4月末に松江市千鳥町に開いた。高校の物理教諭だった強みを生かす。「科学なら素朴な疑問が湧きやすく、学ぶこと全般への知的好奇心が生まれれば」と話す。

 実験は年齢に合わせて様々だ。未就学児には水に光を当てて虹を見る実験。小学生には砂鉄を混ぜたスライムを磁石で動かす実験など。夏休みには、隠岐諸島にキャンプ合宿に行くなどフィールドワークも考えている。「実験やフィールドワークを通じて、科学の面白さを教えたい」と言う。

 埼玉で生まれ、高校時代は栃木に。所属する陸上部の顧問に憧れ、教員を目指した。インターハイに出場したため、引退は3年夏。そこから遅れを取り戻すべく、教育学部合格に向けて必死に勉強した。

 迎えた大学入試センター試験。毎日夜遅くまで勉強していたせいか、緊張したせいか、頭が痛かった。数学の問題を解いている際に、過呼吸になり、机につっぷした。頭がくらくらするまま、その日の科目を最後まで受けたが結果はぼろぼろ。問題用紙を見るだけで、気分が悪くなるほど試験がトラウマになった。

 高校の担任に相談し、面接のみで合格できる教育学部を探すと、島根大が見つかった。受験して進学を決め、島根で暮らすうちに、自然の多さや人の良さに引かれた。物理の教員免許を取得し、島根で教員になることにした。

 教員になって3年目に赴任した隠岐島前高校での指導経験が転機になった。

 同高は、地域と一緒になって学び、県外からも生徒を集める「魅力化プロジェクト」で有名だ。進学だけでなく、地元で就職する生徒や自然環境に触れようと都会から来た生徒もいる。そんな生徒たちに、教科書を開いて知識を詰め込むだけでは合わないと思った。

 授業では、天気が良いとなるべく外出。海を見ながら波が起きる原因を考えたり、ペットボトルロケットを作って作用・反作用を教えたり。「やる気がなかった子たちも食いついてくれる。受験のためではなく、不思議だと感じて原理を考える。自分がやりたいスタイルがそれだった」

 赴任は1年だけで、元の高校に戻ってからの詰め込み型の授業に、違和感を覚えるようになった。「勉強を楽しいと思わなかった自分の高校時代と重なった」。悩んだ末に、今年3月に5年間の教員生活にピリオドを打った。

 教員ではなくなったが、教育にかける思いは強い。「子どもに学ぶことを好きになってもらい、好奇心を持って、試行錯誤を重ねていける大人になってほしい。それが豊かな人生につながると思います」

 授業は月2回で未就学児から小学生までが対象。時間は平日夜や休日から選べる。問い合わせはSUNinサイエンス(0852・33・7423)。(市野塊)

■いのうえ・たいよう 

生き物を育てるのが好きで、今は自宅にリクガメを飼う。特技は陸上競技のハードル。社会人チームを結成し、大会に参加している。

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