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しまねの人

夢中になれる英語教材を

写真: 拡大

写真:出版した書籍を手に持つヘザー・ディクソンさん 拡大出版した書籍を手に持つヘザー・ディクソンさん

◆松江で多読用本出版 ヘザー・ディクソンさん(41)◆

 数々の英文書籍を発行している小さな出版社が松江市にある。名前は「I Talk You Talk Press」。英国出身で日本に移住したヘザー・ディクソンさん(41)が経営する。発行した書籍が8月、英語学習本を対象にした国際的な文学賞でグランプリを受賞した。

 ディクソンさんは、リバプール近くの工場街で生まれた。小さい頃に空手を習っていた影響で日本に憧れ、2000年に単身で来日した。松江市で英会話教室の講師を始め、現在は島根県立大と松江高専の非常勤講師として英語を教えるほか、翻訳業もこなす。

 松江には英会話教室から命じられて赴任した。初めて松江駅に降り立った時から、すぐに気に入った。自然が多く、伝統もある。「街の規模や雰囲気が、生まれた街に似ている気がした」

 外国語を学ぶ方法に、その言語の長文を読み込むことで、単語や文法を理解する「多読」がある。外国語を習い始めた人にも読みやすい文章で物語を書いた多読用の書籍もある。ディクソンさんは来日後、日本語の多読用の書籍や新聞、雑誌を毎日読んだ。3年ほどで大抵の日本語の文章がわかるようになった。

 読書家で、物語を書くのも好きだったため、多読用の書籍に興味を抱くようになった。13年に、ニュージーランド出身で松江高専で英語を教えていた知人と2人で出版社を設立した。英語の多読用の書籍を、コストの安い電子版のみで発行するようになった。出版業務の大半をディクソンさん1人でこなす。

 1冊約20〜100ページで、1カ月に1冊ほどのペースで発行している。自身も約30冊を執筆した。化粧品会社で働く松江市出身の女性が、渡米して日米の習慣の違いに戸惑いながらも仕事をこなしていくという作品もある。

 これまで発行した電子版は68冊(1冊299円+税)を数え、昨年からは書籍版(1冊899円+税)も注文販売している。いずれもネット通販のアマゾンを通じて購入できる。

 今年、英語多読を普及する国際団体の文学賞に初めて応募した。オックスフォード大学出版局など大手出版会社も参加する中、ディクソンさんの会社のミステリー作品が「大人向け上級レベル」部門のグランプリを受けた。審査員から「登場人物に個性がある」「若い読者にとって興味深く、読みやすい」などと評価された。

 「受賞したことで小さな出版社でも信頼が得られる」とディクソンさんは喜ぶ。今後は教育機関への売り込みも検討するという。

 「自分たちの本で英語がうまくなり、英語が好きになれば、とてもうれしい。外国語の本を読んでいることを忘れさせるような物語を書いていきたい」 (市野塊)

■Heather Dixon 

1977年、英国のセント・ヘレンズ生まれ。9歳で空手を始め、現在4段。好きな日本の作家は松本清張や三島由紀夫。心理描写がうまく、ストーリーが面白いと感じる。

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