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2017 都議選

東京)都議選 東京をつくる/小谷さん

写真:小谷あゆみさん 拡大小谷あゆみさん

 ◆ベジアナ 小谷あゆみさん「野菜作って心豊かに」

 ――東京で暮らしながら、「農」の楽しさ、魅力を発信し続けています。今の東京の食をどうみていますか。

 東京はお金を出せば、世界中の料理がレストランで味わえ、全国各地の食べ物も買える。魅力的です。

 でも、消費ばかりで喜びの実感が少ないのでは。ただの消費者に甘んじて、肝心な食べ物、生産者へのありがたみを忘れていませんか。

 ――東京の消費者はどうすればいいでしょうか。

 少しでも野菜を作るなど「農」的な暮らしをとり入れたらいいと思い、「1億総農家」を提案しています。地方の産地を大切にしてこそ東京が輝ける。

 私は野菜を作ることで、野菜の見方が変わりました。ひび割れのないおいしいトマトを作るのも実は大変。生産者の知恵と努力の結晶です。

 いま、ベランダで江戸東京野菜の内藤トウガラシを栽培しています。白くかわいい花が咲き、実が生まれ、花びらは母のように実を包んで、やがて枯れていく。生命の移り変わりが小さな地球を見ているようで面白い。野菜を育てると小さな感動があります。

 ――野菜作りは東京の社会問題の解決にもつながると発信されています。

 東京の大きな問題はストレス。生きづらさを抱える人は多い。その解消につながり、健康的になれる。私は区民農園に行った時は無心になって草むしりすることも。リフレッシュできて癒やしの効果がある。仕事でむしゃくしゃした時にも行ってましたね。

 生産の苦労と喜びを知れば、食べ残しも減る。子どもたちには食育に、お年寄りには生きがいにもなる。

 ――お年寄りの応援にも?

 野菜作りで健康なお年寄りが増えれば、医療費などが削減できる。地方の農村に行くと、お年寄りが生き生きと土を耕している。この間、静岡県で会ったおじいちゃんは95歳。定年なしの現役です。

 介護されている高齢者の多くは世話されるより、自立していたい、誰かの役に立ちたいと考えています。野菜を作って喜ばれれば、元気なお年寄りが増えます。

 ――効果は広がりますね。

 区民、市民農園はファミリー層と高齢者が多く、食育や異世代の交流の場になる。もっと増えるといいですね。米国の都市では野菜を作って貧困問題の解決や食生活の改善を目指す動きもあります。

 都市農業は、国連の掲げるSDGs(Sustainable Development Goals=持続可能な開発目標)にも貢献する。東京じゅうの屋上やベランダで野菜を育てたら、世界から見ても魅力ある街になります。

 (聞き手・黒川和久)

     *

 こたに・あゆみ 1970年、兵庫県生まれ。高知県で育ち、関西大文学部卒。野菜を作るアナウンサー(ベジアナ)。石川テレビ時代に始めた菜園歴は19年。全国の農村を取材し、食や農業、介護などをテーマに各地で講演する。NHK・Eテレ「ハートネットTV介護百人一首」の司会を務める。

 

  

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