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こどもの未来へ

東京)こどもの未来へ/練馬区立田柄第二小

写真:農家の吉田和生さんから大根の種のまき方を教わる児童たち=練馬区田柄1丁目 拡大農家の吉田和生さんから大根の種のまき方を教わる児童たち=練馬区田柄1丁目

写真:谷田弘子・練馬区立田柄第二小学校長 拡大谷田弘子・練馬区立田柄第二小学校長

 ◆身近な農業 地域愛の教科書

 多くの農地が残る練馬区。区立田柄第二小学校では、児童が畑で農作物を育てて収穫したり、農家の朝採り野菜を下ごしらえして給食で食べたりして、大地の恵みに触れる。農業や地域の暮らしを教える「先生」役を、農家の人たちが支えている。

 ■地元農家が「先生」

 学校の隣の広さ10アールの畑では枝豆が大きな葉を広げ、冬に収穫する大根が芽を出している。20日午後1時過ぎ、計98人の3年生が歓声をあげながら畑に入った。うねに沿って並び、耕された土に人さし指で穴を開け、青首大根の小さな種を三つずつ落としていく。

 「穴の中で種がくっつかないよう気をつけて」「『芽が出ますように』と思いを込めながら土をかぶせるんだよ」。児童にそう教えるのは近くの農家、吉田和生さん(58)。子どもたちは種をまいた場所に自分の名前を書いた割り箸を目印代わりに立てた。「数日後に芽が出ていなかったら、まき直せばいいからね」。吉田さんに優しく言われ、子どもたちはうれしそうに学校に戻った。

 3年生は社会科の授業の一環で農業を学ぶ。生産者から1年間の作業を聞いたり、畑で作物を見せてもらったり。野菜づくりは今年から始まった。総合的な学習の時間で、種まきから苗の間引き、収穫までを体験し、理解を深める狙いだ。練馬大根は真ん中が太く、3年生には抜くのが難しいため、青首大根にした。

 「失敗してもいいんだよ、と教えている」と吉田さん。作物づくりに失敗はつきものと思うからだ。「天候によって出来不出来が左右される。大きな野菜がいっぱいできれば、喜びもひとしお。そういうことも畑で学んで欲しい」

 ■収穫し旬を味わう

 田柄第二小の周辺は農家が多く、地域を知ることにつながる授業として農業を取り込んできた。2年生が朝、畑で枝豆を収穫すると、茎からさやを取り出すのは1年生の役目。塩ゆでしてその日の給食で食べる。5年生は、農家が収穫したトウモロコシの皮をむく。そのトウモロコシも給食のおかずになる。「朝、もぎたてのトウモロコシを5年生が皮をむいてくれました」「今日のきんぴらは、吉田さんちの採れたてのニンジンを使っています」と校内放送で流す。

 谷田弘子校長は「子どもたちが野菜などの食べ物に関心を寄せなくなり、旬の味を知らなくなっている。自分で育て収穫する楽しさを覚え、新鮮野菜のおいしさを感じてほしい」。

 11〜12月に5年生が米ぬかや粗塩、ザラメで練馬大根を漬け、タクアンをつくる。6年生の卒業を祝う翌年2月の餅つき大会で、タクアンがふるまわれる。地域に伝わる味とともに学んだことを忘れないで、というメッセージだ。その場では田柄地区に伝わる「千本づき」も体験。5人で一つの臼を取り囲み、順番にリズムよく餅をつく。

 谷田校長は「地域で続けられる農業から、旬の食材のおいしさ、地域の人たちの暮らし、つくる大変さなどを学んでほしい。地域への愛着につながるはず」と考えている。

(山田知英)

 ■私の理想図 ふるさと大切にする心、育む 谷田弘子校長

 学校の近くには公務員宿舎があり、転校・転入する児童も多い。地元で暮らす子も転出してしまった子も、自分が学び育ったまちに親しみを持つには地域との関わりが大切。農業体験で、ふるさとを大切にする気持ちや、ここに住みたいという気持ちを育みたい。

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