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こどもの未来へ

こどもの未来へ/ユーチューバーアカデミー

写真:解説しながら実演する子(中央)を、「カンペ」を見せる役(左)とカメラマン役の2人が補助する=千葉県柏市若葉 拡大解説しながら実演する子(中央)を、「カンペ」を見せる役(左)とカメラマン役の2人が補助する=千葉県柏市若葉

写真:FULMAの齊藤涼太郎代表 拡大FULMAの齊藤涼太郎代表

 ◆投稿動画作り、私にもできた!/東京都

 ネット上の動画投稿サイト「ユーチューブ」を主舞台に、独自に制作した動画を公開する人や集団「ユーチューバー」。ゲームの音を声で再現したHIKAKIN(ヒカキン)さんや、スライム風呂など破天荒な挑戦をするはじめしゃちょーさんらタレント的な人気者もいて、動画再生に伴う広告収入などで生計を立てる人も出てきた。子どもたちの「将来の夢」のランキングにも登場するようになり、小学生が作ったと思われる動画もネット上で広がる。

 ■まずはリテラシー

 そんな中、今年3月にできたのが、小学生対象の体験型教室「You Tuberアカデミー」だ。創設したFULMA(渋谷区)の代表、齊藤涼太郎さん(21)は、慶応大学商学部3年生だ。北海道旭川市の高校時代、小中学生のキャンプのボランティアで「子ども目線の教育が不足している」と思ったことが原体験になった。

 「養成教室ではありません。自分ならではの動画を作ることを通じて、好きに自分を表現していいんだ、大人にすごいと思わせることが自分にもできるんだ、という自信を持ってもらうのが一番の狙いです」

 二子玉川、秋葉原をはじめ、横浜市、大阪府東大阪市など、各地で1回3240円〜5400円の出張講座を行い、すでにのべ約250人が受講した。

 千葉県柏市の「T―KIDSシェアスクール柏の葉」を会場に今月4日、2時間の講座が開かれた。

 講師の小島佑依里さん(21)は、子どもたちにまず必ず「リテラシークイズ」をする。「動画を撮ったらすぐネット上にアップしていい?」と問うと、小1の男子が「ダメ。1回アップしたら消せないから」と即答した。「そう。自分が消しても、誰かがほかのところにアップしていたら消えません」と小島さんは教え、「動画は一生残る」と書かれたiPadの画面を見せて印象づけた。

 次は、撮影時に言ってはいけないことを子どもに尋ねる。住所、小学校名……と子どもが挙げると、個人が特定されたことでいたずら電話や死んだゴキブリが送られた例などを伝え、「動画は誰が見ているかわからない」と確認した。

 続いて、表現の練習。「おばあさんが車を持ち上げた。顔の表情だけで驚いて」と小島さん。一斉に自分なりの驚いた表情をしてみる。動画のリアクションの練習と子どもは思っているが、普段の感情表現を豊かにする練習にもなる。

 いよいよ撮影。この日は、撥水(はっすい)スプレーの効果を見せる実験動画を作った。何コマかに分けて撮影し、普段見ているネット動画をヒントに編集まで考え、オリジナル作品に仕上げていく。最後は、参加者と保護者に見せる。

 ■プレゼン力が向上

 この日参加した小1〜小5は、毎日何時間か、両親のスマートフォンなどで動画を見ているという。小3の子は「リアクションや変顔は、見るのも作るのも楽しい。でも、恥ずかしがり屋だからユーチューバーじゃなくてケーキ屋さんになりたい」。「何であろうと興味を持ったならやらせてみたい」と父親(43)。

 柏の葉では月2回程度開いており、リピーターも多い。責任者の尾花佳代さん(47)は「まさに新しいものを創造する21世紀型教育の象徴。プレゼンテーション力にもつながる」。

 子どもにネット動画を教えることには批判もある。だが学生で起業した齊藤さんは言う。「ゲームを作るプログラミングだって最初は批判されていたけど、いまや小学校で教えるようになった。自信を持ってできる人間はどんな分野でも強く生きられると子どもに伝えたい」

(宮坂麻子)

 ■なりたい職業第3位 男子中学生

 ソニー生命保険の「中高生が思い描く将来についての意識調査2017」では、将来なりたい職業の男子中学生1位は「ITエンジニア・プログラマー」が24%、2位「ゲームクリエーター」が20%と続き、3位に「YouTuberなどの動画投稿者」の17%が入った。女子中学生でも10位で6%。

 また、学研の「小学生白書Web版2016」の調査でも、「将来つきたい職業」について、選択肢にないとして「ユーチューバー」を回答した小学生が0・5%いた。

 ■私の理想図 新しい教育に子らと挑戦 FULMA・齊藤涼太郎代表

 将来、様々な業種でAIなど最先端のITが導入されるようになると、今まで見下していた「オタク」的な人間の知恵を借りなければならなくなり、そういう人間がいつの間にか上司になる日が来る。新しい分野はいつの時代も批判される。新しい教育が社会的教育として受け入れられる日まで子どもたちと挑戦を続けます。

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