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凸凹の輝く教育

将来の夢探しを手助け トライ式高等学院 

写真:りゅうのすけさんと自作の昆虫標本 拡大りゅうのすけさんと自作の昆虫標本

 サポート校「トライ式高等学院」(本部・千代田区、在校生は約3500人)は、通信制高校と提携し、高校での単位の取得から大学受験までを導いていく。生徒の特性を重視したマンツーマン授業とカウンセリングの導入が特徴で、生徒が将来の夢を見つける手助けをする。

 昆虫採取が大好きな中3、りゅうのすけさん(14)の、好きなことへの集中力は相当だ。

 飼っているカマキリのえさのトンボを捕まえようと夢中になり、公園にランドセルを置き忘れたまま帰宅したことがある。小3で標本作りを始めた。作り方は母親のスマホで調べた。国蝶(ちょう)オオムラサキの幼虫を羽化させ、美しい標本に仕上げたことも。専門家と採取にでかけるなど、その活動は広がっている。

 学校には興味を持てなかった。漢字が苦手で一マスに字を収められない。授業中も立ち歩いてしまう。先生に叱られ、小4で不登校に。通級指導も、塾も、続かなかった。

 母親の勧めでトライと出会い、同学院中等部に通い始めたのは中2の夏。トライのキャンパス長は全員が教育カウンセラーの資格を取る。好きなことは何か、将来何をしたいか、なら今何をすべきか。生徒と対話を繰り返し、ひとつひとつ気づきを促していく。

 りゅうのすけさんは最初、昆虫の話を詳しく聞かれた。勉強で自信を失っていたりゅうのすけさんに、ホッとする場所が見つかった。大勢の中で一緒に学ぶことは苦手。ここでは先生が自分のペースに合わせてくれる。「連帯行動がない。初めて素のままでいられる場所だった」。そう振り返る。

 英語に興味を持てずにいると、先生は昆虫の写真を掲載した英語の本をテキストに使った。理系の先生はエクセルでの虫のラベル作りを教えてくれた。大好きな虫が勉強と結びついた。

 物部晃之(てるゆき)学院長(39)は「ここに来るまでに、自己肯定感が低くなった生徒は多い。将来も生き抜く力を身につけるには、自分の好きなことで承認される体験が必要だ」と話す。

 りゅうのすけさんは鳥や魚にも興味が広がり、生き物を守るための環境保全にも関心を持つようになった。将来はまだわからない。だけど好きなことを突き詰めていった先に、何か道があるのではないか。りゅうのすけさんは、大学も考え始めた。

 練馬区の高2、ひろとさん(16)は、不登校を経験した後、約2年前からトライに通う。ここでプログラミングを体験、自作の物が動く面白さを知った。時間を自由に使えるので、今は個別にプログラミングの専門家について学ぶ。情報系の大学に進み、エンジニアになりたいと思うようになった。「世の中を便利にするようなシステムを作る」。それが夢だ。

 (平岡妙子)

 

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