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凸凹の輝く教育

通級指導で自立目指す 都立秋留台高校

写真:卒業後の自立に向けたトレーニングをする女子生徒。授業は担当教員と1対1で進められる=東京都あきる野市の都立秋留台高校 拡大卒業後の自立に向けたトレーニングをする女子生徒。授業は担当教員と1対1で進められる=東京都あきる野市の都立秋留台高校

 ◆通級指導で自立目指す

 障害などのある子がその特性にあった指導を、在籍する通常学級とは別の教室で受ける「通級指導」。その制度が今年度から高校でも始まり、都立高校では秋留台高校(あきる野市)が取り組みをスタートした。目指すのは、社会での自立。教員とコミュニケーションの技術を磨きながら進路を探る。

 通級指導教室の6、7時間目。高3の女子生徒(17)が取り組むプリントには、こんな問いが並ぶ。

 《Q.買ったばかりのゲームソフトが壊れていた。あなたならどうしたい? だれに何と言う?》

 突然起きた出来事への対応方法を学ぶケーススタディー。担任の教員と、より良い方法を探し合う。「わたし、想像力豊かなんですよ」。案を思いついた女子生徒の表情は明るい。

 通級指導教室は一般的に、学習障害などの発達障害、言語障害、弱視、難聴などのある生徒が通う。学習する際に生じる様々な困難やコミュニケーションなどの苦手な部分をより緩和するため、別の教室や学校で指導を受ける仕組みだ。

 学び直しを目的とした「エンカレッジスクール」の秋留台高校では、卒業後の自立に役立つ技術を週2時間または4時間の選択授業で教える。とりわけ進路選択が迫った高3は専任の教員と1対1で進路や社会生活で必要な所作を学ぶ。

 「自分にできることはちゃんとやれる、自立した人生を送りたい」。この女子生徒は、専門学校への進学に向けて通級指導を受けることにした。自閉症スペクトラム障害があり、小1の途中から中学卒業まで特別支援学級で過ごした。複雑な状況を理解したり場に合った動作をしたりするのが苦手だが、通常級での授業にも後れを取っていない。

 進学先を普通科の同校にしたのも社会的自立を望むからだ。将来の夢は尊敬する母と同じ保育士。「母のような優しくて子どもの立場に立てる人になりたい」

 現在は2、3年生が通級指導を受ける。理解はまだ十分とは言えず、呼びかけを断る生徒や保護者は少なくなかった。一方、この春入学した1年生は通級指導に関心の高い生徒も多い。磯村元信校長(61)は「まだ手探りの状態だが、通級指導は言ってみれば本人に合ったオーダーメイドの指導。手厚い支援になる」とみる。

 同校がパイロット校として取り組むのは3年間。都教委が今後の展開を考える材料になる。それぞれの子が、社会で独り立ちできる証しを作る、大切な3年間でもある。

 (横川結香)

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