メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

10月21日朝日新聞デジタル朝刊記事一覧へ(朝5時更新)

新着記事一覧へ

このエントリーをはてなブックマークに追加

凸凹の輝く教育

みらいフリースクール

写真:ダンスのレッスンに励む斎藤さん(右)。講師と一緒にステップを練習した=足立区 拡大ダンスのレッスンに励む斎藤さん(右)。講師と一緒にステップを練習した=足立区

 ◆仲間と笑い合い楽しい教室

 「あんまり拡大しないで。顔を見られるのが恥ずかしいから」

 東京未来大学が運営する「みらいフリースクール」(東京都足立区)に通う中学2年の斎藤樹音(じゅね)さん(13)が差し出したスマートフォンの画面に映るのは、遠足で行った臨海公園や校庭で開いた体育祭での集合写真だ。どれも仲間と笑い合う斎藤さんの姿がある。「そういえば、苦笑いとか作り笑いとかしなくなったな」。通い始めて1年ほど。自分のうれしい変化にふと気がついた。

 児童心理や保育などが学べる同大学は発達障害や不登校の子どもらを対象にした個別学習塾を開いている。みらいはその塾に通う子どもたちの進学先の一つとして設けられたのが始まりで、今は小学4年〜中学3年の30人ほどが通う。

 時間割や学習のペースはそれぞれ。斎藤さんは週5日通い、放課後の学習講座やダンスのレッスンに参加する。最近立ち上げた生徒会の活動もあり、忙しい日々を送っている。

 それも、教室での生活が楽しいからだ。久々に味わう気持ちを、斎藤さんは大事にし続けたいと思う。

 小学4年の頃から学校を休みがちになった。元々、自分が伝えたいことをうまく表現するのが苦手だ。それが友だちとのけんかを招いたり、よくない言い方をして相手を傷つけてしまったり。その繰り返しが怖くなり、誰かに話しかけるのが出来なくなった。

 みらいには小学校卒業間際の3カ月間通い、中学校の新学期からは親のすすめで他県にある別のフリースクールに入った。ただ満員電車での通学やなじめないクラスは気が重たく、再び休みがちに。

 何よりも、一時期だけど味わった「男女や年の差を気にせず、みんなで仲良くできる雰囲気」が恋しかった。両親と何度も相談し、秋からみらいに戻った。

 2カ月に1度の校外学習やお泊まり会などの学校行事は、斎藤さんにとって「中学生らしさ」を感じられるとびきりの瞬間だ。

 副園長の小川孝裕さん(49)は「集団生活に悩んでここに通うことになった生徒は多い。でも、集団だからこそ面白いことができる経験を得てほしい」と話す。みらいを卒業し、それぞれが目指す「外」に巣立つまでに感じてほしい思いだ。

 今は思春期まっただ中。進路や親子げんかなど、悩みも少なくない。ただ両親が友だちの話を楽しそうに聞いてくれる時は誇らしい気分になる。

 理由ははっきりしている。「何だか、みらいでの生活そのものを理解してもらえた気持ちになれるから」

(横川結香)

PR情報

ここから広告です

PR注目情報

東京総局からのお知らせ

東京総局では、都内の最新のニュース、企画、特集などをお届けしています。
身の回りで起きたちょっといい話をメールで「東京取材班」あてにお寄せください。メールはこちらから

朝日新聞 東京総局 公式ツイッター

注目コンテンツ

  • 写真

    【&w】カカドゥの不思議な野鳥たち

    ノーザンテリトリー〈PR〉

  • 写真

    【&TRAVEL】遊び心満載の豪華客船

    船上でサーフィン?〈PR〉

  • 写真

    【&M】廃虚の朽ち果てていく美しさ

    「変わる廃墟展 2019」

  • 写真

    【&w】劇場鑑賞券を3組6名様に

    「&w」読者プレゼント

  • 写真

    好書好日旅するように異国料理を作る

    宮崎あおいさん初の料理本

  • 写真

    WEBRONZAカーシェア急拡大

    今日の編集長おすすめ記事

  • 写真

    アエラスタイルマガジンこれぞ手軽な手土産の大本命

    手土産に縁起のよい「虎家喜」

  • 写真

    T JAPAN未来を変えるコスメ 第2回

    全米で話題の「CBDオイル」

  • 写真

    GLOBE+注目は年齢差だけではない

    マクロン大統領夫人の実像

  • 写真

    sippo絶滅の危機に瀕するトラ

    生態は猫とほぼ同じ

  • 働き方・就活

  • 転職情報 朝日求人ウェブ