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09月17日朝日新聞デジタル朝刊記事一覧へ(朝5時更新)

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Tokyo View

タワマン時代(上)超高層の住まい続く人気

写真:勝どき駅周辺のタワーマンション。奥は東京五輪・パラリンピックの選手村建設現場=2018年6月29日、東京都中央区、朝日新聞社ヘリから、伊藤進之介撮影 拡大勝どき駅周辺のタワーマンション。奥は東京五輪・パラリンピックの選手村建設現場=2018年6月29日、東京都中央区、朝日新聞社ヘリから、伊藤進之介撮影

写真: 拡大

写真:モデルルームで説明を受ける原田健司さん(左)=東京都中央区築地6丁目 拡大モデルルームで説明を受ける原田健司さん(左)=東京都中央区築地6丁目

 ◆今年以降 都内に6万戸計画

 東京都内で今年以降、20階以上の高層マンションが137棟(約6万戸)建設される――。こんな見通しが不動産経済研究所(東京都新宿区)の調査でわかった。昨年もマンションの新築戸数の約2割を占め、完成の数年前に契約が決まる物件も多い。タワーマンション(タワマン)の人気は高く、マンション価格の高騰に拍車をかけている。

 ◇購入層は「パワーカップル」

 「会社まで電車で30分、最寄り駅まで徒歩5分以内の立地で今後、資産価値が上がる所を探した結果、タワマンに絞りました」

 東京都港区の汐留エリアの大手IT会社に勤める原田健司さん(30)は1月、東京都江東区有明に建設中のタワマンの購入契約をした。33階建ての上層階、東京湾岸を望む3LDK(70平方メートル)を7700万円で手に入れる。入居は2年後だ。

 妻(29)も働いており、世帯年収は約1500万円。東京都江東区豊洲の賃貸タワマンに住んでいるが、「再開発地区で将来貸しても利益を見込める」とタワマンの購入を決めた。

 販売する住友不動産によると、3棟計1539戸のうち約3分の1が売約済み。広報担当者は「契約者の7割が『パワーカップル』」と明かす。「パワーカップル」とは夫も妻も高収入の共働き夫婦を指し、不動産業界が注目するタワマン購入の中心層だ。

 ニッセイ基礎研究所(東京都千代田区)の久我尚子主任研究員によると、働く女性の増加に伴ってパワーカップルは増え、例えば共に年収700万円以上の夫婦は共働き夫婦の約5%という。所得水準の高い都内では、さらに割合が高いとみられ、「そうしたカップルの多くが住宅購入の時期を迎え、タワマン需要を支えている。今後もしばらくは底堅い」とみる。

     ◇

 タワマンが目立ち始めたのは、建築基準法改正などで集合住宅の容積率規制が緩和された1990年代後半からだ。バブル後の地価下落や「職住近接」志向が広がる中、倉庫や工場の広い跡地があった月島・勝どき(東京都中央区)や豊洲などの湾岸地域を中心に増えていく。都も2001年に都心の居住推進を都市政策の柱に据え、容積率を緩和して緑地や防災施設などを備える高機能なタワマンが建ちやすくした。23区では60年代後半から人口減少傾向が続いており、「都心部を住みよい環境につくり替える狙いがあった」と都の担当者はいう。

 近年、都内の新築マンション発売戸数は少ない。不動産経済研究所によると、04年に4万7468戸だったが、07年以降は13年を除き3万戸未満。「震災復興や20年の東京五輪・パラリンピックの関連工事が増えて人件費や資材費が上がった。地価の上昇も相まって新築マンション価格が高騰し、発売戸数が抑えられている」と松田忠司・主任研究員は話す。

 一方、20階以上のタワマンは08年以降、都内で年約4千〜1万4千戸のペースで完成し、17年は新築戸数全体の18%にあたる3617戸が発売された。新築の平均価格は年々上がり、17年は6681万円で、バブル期終盤の7千万円台に迫った。

 「パワーカップルやシニアの富裕層など、高額物件を買える層の需要は旺盛。不動産各社がそこに標的を絞っている」と日本不動産研究所(東京都港区)の金東煥(キムドンファン)・副主任研究員は解説する。

     ◇

 「定住者が増えるのは区にとって喜ばしい」。東京都品川区の柏原敦・企画調整課長が歓迎するのは、区内の東急電鉄・武蔵小山駅前で16年に建設が始まったタワマンだ。約250軒が並ぶアーケード商店街に近く、木造住宅や商店の集まる地域が再開発され、21年までに、41階建てのタワマン2棟がそびえる街に生まれ変わる。販売会社の一つ、三井不動産レジデンシャルによると、共用のフィットネスルームなどを備え、1戸あたり8千万〜9千万円台が中心だが、昨年11月に売り始めて、すでに8割が契約済みという。

 不動産経済研究所によると、都内では今年以降、20階以上のタワマン137棟(6万601戸)の建設計画があり、23区だけで123棟(5万5570戸)。都内の建設戸数は全国の半数を超す。中央区と江東区で50階以上の超高層のタワマンがさらに9棟計画され、小岩(東京都江戸川区)や十条(東京都北区)、武蔵小金井駅周辺(東京都小金井市)などでも再開発による25階以上のタワマン計画が進む。

 「木造住宅や商店の密集地でも、再開発事業でまとまった土地を確保し、タワマン建設が続いている」と武蔵小山のタワマンを手がける住友不動産の広報担当者は話す。昔ながらの街並みが、次々とタワマンに生まれ変わっていく。

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