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08月17日朝日新聞デジタル朝刊記事一覧へ(朝5時更新)

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変わる進学

「個性派」学校 相次ぎ開校

写真:中央の大階段前にカラフルな椅子と本棚が並ぶ、ドルトン東京学園の「交流の場」=調布市入間町2丁目 拡大中央の大階段前にカラフルな椅子と本棚が並ぶ、ドルトン東京学園の「交流の場」=調布市入間町2丁目

 「グローバルな人材の育成」や「社会とのつながり」が教育現場に求められる中、従来の中学や高校の枠におさまらない学校の開校が相次ぐ。こうした「個性派の学校」で何を教えるのか。教育方針などを取材した。

 (横川結香、宮坂麻子)

 ■詰め込み型脱却へ、自由と協働掲げる ドルトン東京学園

 吹き抜けのオープンスペースには本棚が並び、音楽室とつながった講堂は舞台照明と音響設備を完備。机も椅子もなく、カラフルなクッションだけが並ぶ教室もあるかと思えば、職員室も座席が決まっていない「フリーアドレス」……。

 調布市に来春開校するドルトン東京学園の中等部・高等部の校舎は開放的だ。河合塾グループが運営を手がけ、日本で初の「ドルトンプラン」の教育を採り入れた私立中高一貫校として誕生する。

 ドルトンプランは、約100年前に米国で生まれた教育メソッド。詰め込み型学習からの脱却を目指して「自由」と「協働」を掲げ、生徒や教師が議論しながら課題解決をするのが特徴。米ニューヨークの「ドルトンスクール」は米国屈指の名門私立校として知られる。河合塾グループも、1970年代から名古屋と東京で幼児らを対象の「ドルトンスクール」を運営してきた。

 新しくできる中等部は1学年100人の定員で、1クラス25人。「グローバルな市民教育」を目指し、異学年の生徒で編成される「ハウス」と呼ばれる集団にも担任がつく。「ラボラトリー」では、自分で学習を設計して実践。教科横断・総合型のプロジェクト学習や海外研修にも力を入れる。

 担当者は「ドルトン教育に共感した生徒に入学してほしい」と語る。入学金を合わせた初年度納付金は約150万円と高額だが、6月から開始した学校説明会には、すでに延べ1千人以上が参加した。受験を検討しているという保護者の1人は「学校のカラーは、入学する生徒次第とも言われた。これまでの学校とは違う感じがする」と話す。

 ■実践的な学習を柱に N高校中等部

 角川ドワンゴ学園が「ネットの高校」として2年前に設立した通信制のN高校(本部・沖縄県うるま市)は来春、中等部を東京に開く。学校に違和感を感じる子どもたちを対象に、プログラミングなどを教え、「世界で活躍する人材」の育成を目指す。

 中等部は学校教育法上の「学校」ではなく、生徒は現在の中学校に籍を置いたまま、代々木周辺で開設予定のキャンパスに通う。コースは週1、3、5日とあり、自分のペースで学ぶ。

 カリキュラムはプログラミングや英会話が共通科目で、文芸創作やウェブデザイン、機械学習など「実践的な学習」を柱に置く。生徒や講師の共同作業を通して、チームワークの大切さやコミュニケーション能力も学ぶ。

 同学園理事の川上量生・カドカワ社長は「今の学校が合わないと感じる子どもに、居場所プラスアルファの武器を与えたい」と話す。定員は40人を予定し、週5回コースの学費は入学金を含めて年間約82万円。

 ■「座学ではなく行動」 ゼロ高等学院

 10月には、実業家の堀江貴文さんが主宰する「ゼロ高等学院」が開校する。AIやロボットによって現状の職がなくなるとされる時代に向け、「座学ではなく行動で学ぶ」ことが目標。生徒が宇宙、和食、ファッション、農業といった様々な分野でプロから学ぶ機会を設け、在学中から起業ややりたいことへの挑戦をめざす。1人の生徒には1人以上のサポーターがつく、手厚い指導も特徴だ。

 高校を卒業していない人であれば、入学資格がある。広域通信制高校「鹿島山北高校」と提携するサポート校で、鹿島山北高の通信授業を受けることで高校卒業資格も得られる。7月の記者会見で堀江さんは「これから必要とされる人をつくることが主目的。時代に必要なのは座学より行動。行動したやつが一番強い」と話した。

 定員は400人を予定している。授業料は月3万円で、入学金は開校キャンペーンの間は無料。鹿島山北高校の入学金や授業料と合わせると、3年間の費用は約140万円という。

 ■(POINT!)社会で必要な技術、大きな武器

 転職サイト「リクナビNEXT」編集長の藤井薫さん(52)に、将来求められる人材について聞いた。

     ◇

 AI(人工知能)やロボットなどの技術が進歩することで、仕事や生活の環境は大きく変わります。「今ある仕事の49%が、AIなどで代替できる」という調査もありますが、その本質は「AIが人にとって代わる」ことではなく、「人がAIを活用して仕事を進化させる」ことです。

 こうした社会では、ITの理解や活用といった専門性に加えて、人が担うべき能力を磨き続けることが求められます。専門性を求める動きは既に表れており、例えばソフトウェアやITの技術者に求人が集まっています。

 社会で必要とされる技術を学校で身につけることができれば、働く際には大きな武器になります。ただ、技術だけでなく、自分で課題を設定できる自立性や教養、仲間と共働できるコミュニケーション能力はもっと大切です。「誰のために、社会でどのような貢献したいのか」があってこそ、技術が生きます。また、一人で解決できる課題は限られています。だから、周囲を巻き込んで大きな力を起こすことが必要なのです。

 

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