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凸凹の輝く教育

アンダンテ西荻教育研究所

写真:「アンダンテ西荻教育研究所」でタブレット端末を使い、1対1で作文の指導を受ける理通さん(右)=杉並区西荻北3丁目 拡大「アンダンテ西荻教育研究所」でタブレット端末を使い、1対1で作文の指導を受ける理通さん(右)=杉並区西荻北3丁目

 ◆「苦手」と「強み」自分を知る

 「アンダンテ西荻教育研究所」はJR西荻窪(杉並区)の駅前商店街にある、小さな教室。私立中学3年の理通(りつ)さん(14)は小2の時から、放課後などの時間に通っている。

 「文字を書くことと、人付き合いが苦手です」。自身について聞くと、即答した。手書きのノートは小2から全くとれなくなり、小5から「ポメラ」というメモを取るためのデジタル端末を学校で使い始めた。「目玉」が苦手で、じっと見つめられると動物でも怖くなる。ポスターや絵の人物像も目は嫌いで、幼少期に出かけた東京ディズニーランドでは、たくさんの人形が登場して歌うアトラクションで、大泣きした。

 一方、読書家で英語や歴史は大好き。「勉強は熱心だし、文章を書かせると着眼点が独創的でとてもおもしろい」と講師の本間舞衣さん(25)は話す。理通さんは「作文が苦手」と考えているが、「自分の中に意見や言葉はきちんと持っている。頭を整理し、根拠を示していく方法を教えたら、よく書けるようになった」と本間さん。今は、タブレットで読書感想文などを書く指導をしている。

 この研究所は、アメリカの発達障害児教育に刺激された金子晴恵代表(47)が、2002年春に開いた。個別またはグループで、学習法やソーシャルスキルを学ぶ「支援教室」で、現在は主に通常学級に在籍する小1〜高3までの約70人が通っている。

 夏期講習では、グループで学習計画の立て方や効率的な進め方を学んだり、1学期の復習をしたり。理通さんも英語の動画を見ながら学び隣の子と笑顔で話していた。「最初は笑顔が全くなかったけれど、ここで少しずつうまくいって、自信になる」と金子代表。

 実は、理通さん本人への発達障害の告知は、小5の時、この教室の講師がした。「信頼できる第三者が知らせるのがいい」という母親の考えを受けてのことだった。「血液型にA型とかO型とかあるように、脳のタイプもいろいろある……」などと、自閉症スペクトラム障害の特徴を説明し、「強みは、目のつけどころがユニークで、凝り性、好きなことにはとても集中できる……」と、いいところもたくさん教えてもらった。「レアタイプのポケモンみたいなものだから」と言われ、理通さんも納得できた。

 対人関係で失敗したこともあり、「自分はこのまま成長してもろくな大人にはなれない」という思いが消えない。でも、最近は「自分の苦手さはわかっているし、そこが苦にならない仕事ならつけるかな」とも考えるようになっている。

 (宮坂麻子)

 

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