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凸凹の輝く教育

コミュニケーション学習塾 ジョブサU18

写真:ジョブサU18でスピーチの練習をする大塚竜輝さん(右)=東京都立川市柴崎町 拡大ジョブサU18でスピーチの練習をする大塚竜輝さん(右)=東京都立川市柴崎町

 ◆対話で導く、成長する力

 「あなたはかき氷を食べています。『でも』でつながる文章を考えて」。

 コミュニケーション学習塾「ジョブサU18(ユーイチハチ)」では、接続詞に続く文章を作ってスピーチの練習をする。立川市の立川南口教室に通う高1の大塚竜輝さん(16)は、「でも、食べ終わったあとのゴミ箱までの距離は500メートル以上あります」と答えた。接続詞は「つまり」「そして」と、次々と与えられる。

 ジョブサでは、発達障害や知的障害のある子どもたちが、自分の気持ちを表現する方法や、周りの人とのコミュニケーションの取り方を、五つの段階に分けて訓練する。周りの状況を把握し、話したい内容を文章にする。その文章のなかで、さらに適した言葉に置き換える。相手の反応を想像してから、勇気を出して話す……

 大塚さんは小さいときから、電車の名前や聞いた話をすぐに覚え、一度聞いた曲をそのままピアノで演奏できた。ただ、自分の気持ちを言葉で表現することは苦手だった。中学はフリースクールに通って1対1で学び、同世代の子との交流はあまりなかった。今も習い続けるピアノの先生の勧めもあり、昨年6月からジョブサに通っている。高校は、自分のスタイルに合わせて登校日数を選べる通信制の学校に進んだ。

 授業はまず、体操で身体をほぐし、声を出す練習から始める。グループで学習し、カードゲームなどの遊びから集団ルールも学ぶ。初めて、家で友だちの話をするようになったという大塚さんは困ったことを口に出せるようになり、「気持ちが落ち着いてきた。滑舌も良くなった」と笑う。

 運営する「ロクマル」(本社・千代田区)は現在、全国10カ所でこうした塾を展開している。うまく会話ができずにいじめられるなど、傷ついた経験を持っている生徒が多く、少人数のグループで勉強することで、安心して話ができる環境を作ることを心がけている。一方的に自分の話ばかりしてしまう子には、「人が話すときは待つ」というルールを伝え、待てたときにはその都度ほめる。ほめられる経験が増えると、自分の番を待てるようになるという。

 高倉秀穂社長(48)は「ダメだと指導するのではなく、先生が笑顔で話を聞くことで、子どもの心が満たされて余裕が出来てくる」と語る。コミュニケーション力が伸びれば、学習や就労支援にもつながる。「子どもは成長する力を必ず持っている。ただ、スピードに差があるだけ。ゆっくりでも良いんだという安心感を与えたい」という。

 (平岡妙子)

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