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変わる進学

私立小 アフタースクール増

写真:アフタースクールで、小学校の校庭の遊具で遊ぶ児童たち=世田谷区の昭和女子大附属昭和小 拡大アフタースクールで、小学校の校庭の遊具で遊ぶ児童たち=世田谷区の昭和女子大附属昭和小

写真:坂東真理子・昭和女子大理事長 拡大坂東真理子・昭和女子大理事長

 放課後にアフタースクールを導入する私立小学校が増えている。共働き家庭の増加に対応するためで、「卒業生の活躍を支援したい」という女子校もある。

(大賀有紀子、平岡妙子、宮坂麻子)

 ■登録希望者が倍に

 夕方4時半ごろ。昭和女子大学附属昭和小学校(世田谷区)の校庭で楽しそうな声が響く。はしゃぎながら、違う学年の児童と一緒に遊具で遊ぶ子。Jリーグ「東京ヴェルディ」の講師からサッカーを教わる子……。

 アフタースクールは2015年度から、大学や地域と連携する「NPO昭和」の運営で始めた。認可保育園なども運営するNPOの理事長は、同女子大の坂東真理子理事長が務める。児童は、長期休暇を含めて午後7時まで利用でき、費用は週5日で月4万3千円だ。

 1学年約100人のうち、昨年度の新小1の登録希望は約30人だったが、今年度は約60人と倍増。「予想以上の希望で、態勢を整えるのが大変です」と柴田芳明校長(61)は話す。10月からは、ランチルームも開放してスペースを作っている。小学校の人気アップにもつながっており、14年度に270人だった志願者は、入試改革もあって今年は500人になった。

 聖心女子学院初等科(港区)も、16年度から学童保育「ジョアニークラブ」を始め、午後6時半まで児童を預かる。子どもを持ちながら仕事をする卒業生も増えており、校内では以前から必要性を検討していた。大山江理子校長(59)は「女性の役割が変化する時代の中で自然な流れ。女子を育てる学校だからこそ、働く女性を支える多様性が必要だ」と話した。

 ■習い事や受験対策

 放課後に「お稽古」できる学校もある。玉川学園小学部(町田市)は16年度から「延長教育プログラム」を始めた。キャンパス内の施設や職員を活用し、ゴルフ練習場でゴルフスクール、室内プールで水泳教室などを用意している。コルネットを使った管楽器講座やチアダンス、クラシックバレエ、そろばん、英会話などのレッスンもある。自学自習のサポートは専任教員やスタッフがいるので、わからないことを質問できる。

 後藤健小学部長(55)は「小4までの6割以上が何らかの形で延長教育を利用している。共働きや海外在住経験のある保護者らからも選ばれている」と話す。

 相模女子大小学部(神奈川県相模原市)は共学だが、中学部は女子校のため、男子児童は中学受験をすることが多い。そこで、同校の「放課後クラブ」ではスクールトーマスと連携し、中学受験にも対応する「学力アップ促進コース」を設けた。澄井俊哉副校長(56)は「共働きの家庭も私立小を視野に入れてもらい、外の中学を受験をする子が安心できる環境を提供している」と語る。

 ■共働き社会に反応

 私立小学校の授業料は高額で、初年度納付金が100万円を超えることもある。アフタースクールの費用はさらに負担となるが、ある校長は「これからの時代は、共働き家庭だからこそ教育費がかけられる面もあるのでは」と話す。

 小学校受験塾「伸芽会」の飯田道郎教育研究所長(58)は「子どもを産んでも働く女性が増えている社会の変化に、私立小学校も敏感に反応している」とみる。行事の手伝いやPTA活動も、働く親が参加しやすい形にする学校が増えている。特に女子校は、卒業生が「働きながら母校に娘を入学させることは難しい」と思われることを避けたい傾向にあるという。

 一方、共働き家庭の増加に伴って、学校が父親に求める役割も変化している。保護者面接では育児の分担や積極性を問う学校も出ているという。

 ■働く女性さらに増える、専業主婦にも潜在 坂東真理子・昭和女子大理事長に聞く

 私立小学校の変化について、内閣府男女共同参画局長などを経て、現在は昭和女子大理事長・総長の坂東真理子さんに聞いた。

     *

 私がこの大学の理事になった03年当時の幼稚園や小学校は、早い時間の下校や平日の行事で母親の手伝いが当たり前。昼間の母親講座もあり、母親の時間を子どもに捧げ、手間と愛情をかけて育てるというようなポリシーでした。「これでは、ワーキングマザーは敬遠する」と思い、05年に認証保育所を設けてサポートを始めました。そこには、様々な分野で活躍するプロフェッショナルの母親の子たちが通ってきました。

 アフタースクールを始めたのも、同じ理由です。これから働く母親はさらに増えます。16年に幼稚園をこども園にしたら、専業主婦だった方が延長保育を利用して働くようになりました。働きたい母親が多いんです。

 大学生にもいい影響を与えています。アフタースクールの後、学生が子どもを自宅まで送ってシッターをする「キャリアママインターンシップ」も2年前から始めました。母親が専業主婦だった学生が多いので、母親がスーツのまま夕食を作ったり、父親が家事をしたりする姿に驚きます。女子大だからこそ、女性が働きながら子育てをする未来、社会の現実を見せていく必要があるのです。

(宮坂麻子)

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