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凸凹の輝く教育

ツール(5)ねずみタイマー

写真:「ねずみタイマー」を使って、パズルをしながら時間の感覚を身につける須藤高弘さんと弘翔くん=東京都町田市鶴川 拡大「ねずみタイマー」を使って、パズルをしながら時間の感覚を身につける須藤高弘さんと弘翔くん=東京都町田市鶴川

 ◆見えない時間を目で理解

 東京都町田市の須藤弘翔(すとうひろと)くん(3)は元気が良くて、待つことがちょっと苦手だ。出かける時は、自分の支度が終わるとすぐに家を飛び出していきそうになる。父親の高広さん(34)が「ちょっと待ってて」と言っても、じっとしてられず、かんしゃくを起こすことも多かった。

 そんなときに使うのが、スマホアプリの「ねずみタイマー」だ。10分の設定をして、「ねずみさんが食べ終わるまで待っててね」と言う。画面上ではリンゴが並び、小さなネズミが少しずつかじっていく。かじり終わったら芯が残り、次のリンゴに移る。ゴールにはチーズのご褒美が待っていて、たどり着くとかわいい音が出る。全体の時間の量が目に見えることと、残った芯で過ぎた時間も感じられるのが特徴だ。

 弘翔くんは言葉が出るようになったのが2歳10カ月ぐらい。それまでは、「バス」も「バナナ」も、「バ」の音でしか表現できなかった。自分の言いたいことがうまく伝えられず、保育園では友だちに手が出てしまうこともあった。じっとしていることや、周りに合わせることも得意ではない。でも、ねずみタイマーを使うことで、どのくらいの間、じっと座っていればいいのか、目で見て理解できるようになった。高弘さんは「時間の感覚が視覚で感じられ、楽しみながら待てるようになった。親も怒らないで済む」と感謝する。

 アプリを開発したのは、教育支援事業会社「リタリコ」。発達障害などのある子は、時間管理が苦手なことが多く、物事に集中しすぎると、時間を忘れてしまいがちだ。終了の時間が来たらやめることや、目標時間内に取り組めるようにするには、訓練が必要だ。

 同社の比護賢之(よしゆき)FUN STUDIO室長によると、リンゴを思いついたのは、子どもは赤い色が目に入りやすいから。ネズミは、触るとチュッと鳴いたり、鼻をひくひくとさせたり、かわいらしく感じられるようにした。リンゴの数や大きさで全体量がわかるようにして、3分や10分という具体的な長さを体感できる。

 アプリは11カ国語で配信され、世界で60万回以上、ダウンロードされている。特に、中国語の利用が多い。勉強時間の管理や、キッチンタイマーとしても使われているという。比護さんは「時間に追われる感覚ではなくて、楽しい気持ちで過ごせるよう、遊びの要素を入れた。見えない時間を目で理解して見通しを持つことで、安心感を持ってもらいたい」と話した。

 (平岡妙子)

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