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変わる進学

中学受験、親の関わり方は

写真:花まる学習会の高濱正伸代表 拡大花まる学習会の高濱正伸代表

写真:サピックス教育事業本部長の広野雅明さん 拡大サピックス教育事業本部長の広野雅明さん

写真:医師の木下博勝さん 拡大医師の木下博勝さん

 夏休みも終わり、中学受験まであと5カ月足らず。最近は、両親ともに熱心になる家庭も増えています。「中学受験は親子の受験」などと言われるなか、親の受験熱が高まり過ぎて、虐待に至る事件も起きています。親は子どもの受験にどう関わればいいのでしょうか。3人に聞きました。

 ■困っていること、聞いてみて 花まる学習会・高濱正伸代表

 中学受験は、12歳の子どもにものすごい集中力を求めます。異常な世界に直面するんです。

 大事なのは、子どもの心の状態です。「やるぞ」という気持ちをキープし、一生懸命勉強してくれれば、それでいい。子どもにアンテナを立ててほしい。まず、困っていることが何なのか聞きましょう。「どうして社会が伸びないのかな」「じゃあ一緒にやろうか」という感じで協力していきましょう。最初に「子どもありき」が大切です。

 子どもが落ち込んでいるときは、フォローしてあげましょう。話を聞いて認めてもらえると落ち着くことができます。子どもはある程度、主体的に勉強をしているはずです。必死に頑張っているのに、口を出しすぎると嫌になってしまいます。必要なのは、落ち込んだときにかける親の一言です。

 親がアップアップの状態なら、中学受験を経験したことがある、意見の言える第三者を見つけてください。親たちも、いろんな人とつながって相談相手を増やしてほしい。家庭でも情報源をいっぱい持って、良いバランスで受験を迎えられるようにできたらいいですね。情報が少ないと、それに翻弄(ほんろう)されてしまいがちですから。

 6年生の秋は、みんなが本当によく勉強しています。受験まで子どもが不安にならないようにしてほしいですね。仮に中学受験で失敗しても、受験だけで言えば18歳の大学受験が最終結果です。これまで何人も18歳の受験で逆転する子を見てきました。

 自宅ではおいしい料理を作ってあげてください。気落ちしたときに食べる大好きな手料理は、子どもたちを元気にしてくれます。

(聞き手・小林太一)

 ■家庭内に子どもの逃げ場を サピックス小学部、広野雅明・教育事業本部長

 近年、両親で熱心に受験に向かう家庭が増えている印象は強いです。ある平日午前の名門中学の説明会で参加者約1100人のうち2割強が父親でした。土曜だと3、4割に増え、秋の学校会場の模試では控室の保護者の6割が父親の時もあります。ひと昔前なら数えられる程度でしたが、面接も父親だけでのぞむ割合が増えていると聞きます。

 気になるのは、子どもの逃げ場がなくなっている家庭です。1人が熱心にべったりついて教えるなら、もう1人は距離を置き、冷めた目でみる。学校選びも違う視点で見てほしい。そのバランスがいい家庭は、入学後もうまくいきます。

 共働き家庭も増えましたが「言われたことをやっておきなさい」では難しい。帰宅後、登校前、週末と、一緒に勉強する時間は中学年までは大事です。ただ高学年では逆効果にもなる。

 例えば、算数で「面倒なことをしないでいい」といきなり方程式を教える。小学校では習わないので、中学受験は方程式ではかえって答えが出ないような出題もある。そうすると模試や入試で子どもはつまずいてしまいます。忙しいと、解き方や答えをポンと教えて終わる親もいる。それではその問題はできても応用が利かない。近年は知識より、活用力を問う出題も多いので、頭を悩ませて考える訓練が大切なんです。

 模試の点数をエクセルで分析する保護者も珍しくなくなりましたが、中学受験は高校受験と違って出題にもクセがあり、体調や精神面での結果の差も大きい。数値的要素では測れないものがあります。偏差値、点数、合格率などに過度にこだわらないでください。学校選びもですが、私立の良さは、数値化しづらい校風や教育。我が子に合う学校なのか。そこにこそ力を注いでいただけたらと思います。

(聞き手・宮坂麻子)

 ■一緒に苦労する覚悟が必要 ジャガー横田さんの夫・木下博勝医師

 息子は大手進学塾の入塾試験に落ちたので、通信講座を利用して、僕が教えることにしました。一緒に勉強して解説する。家庭教師もお願いしましたが、僕の教え方が一番わかりやすいと言ってくれました。まずは同じ時間に起きて、6時から漢字と計算問題。夜は10時半には眠れるように、僕が寝かしつけました。

 勤務先の病院で、昼休みにつるかめ算の予習をしたり、浮力はどう教えればいいか考えたり。自分の時間は息子が寝た後です。妻(プロレスラーのジャガー横田さん)との会話も30分は取るようにしました。リズムをつくってあげると、子どもも順応してくれました。ジャガーは受験の経験がないので邪魔しないというスタンスでしたね。

 6年の夏休みもすごく勉強したので、次の模試は期待できると思って受けたら、偏差値40。12月の最後の模試も振るわなかった。でも、本番の2月1日まで1カ月以上ある。「このまま勉強を続ければ絶対に受かるよ」と毎日言い聞かせました。「最後まであきらめちゃだめだ」って。息子は疑うことなく受け止めていました。実際、グーッと伸びてきたのがわかりました。

 第1志望は不合格でしたが、入学した中学では授業を積極的に受けています。自分に自信を持っているのは、受験を乗り越えたからだと思います。勉強した時間は無駄じゃなかった。ぶれずに走りきったのは本当によかったです。

 息子は今、僕をすごく信頼してくれています。一緒に苦しんだし、苦労した姿を見ているからでしょう。あの期間があったからこそ、仲良くなれました。ジャガーは「性格が似てきた」って言うんですよ。

親が期待して「頑張れ、頑張れ」と言うのはよくない。一緒に汗を流して一緒に傷を作らないと。そんな覚悟が必要なのかもしれません。

(聞き手・小林太一)

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