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凸凹の輝く教育

ツール(46) 「両眼視メガネ」

写真:両眼視機能検査を受けて作ったメガネをかけて、問題を解くユウトさん=中央区 拡大両眼視機能検査を受けて作ったメガネをかけて、問題を解くユウトさん=中央区

 ◆左右の「見え方」、ずれを調整

 視力はいいのに黒板や教科書の文字がぼやける。解答欄に収まるように字が書けない。そんな症状をメガネで改善できる場合がある。右目と左目の「見え方」の組み合わせを調整して作ったメガネが有効だという。

 東京都港区にある「ドイツマイスター眼鏡院」では、左右の目で見たものを脳の視覚分野で正しく一つの情報に処理できているかを調べる「両眼視機能検査」をもとに、メガネを作っている。左右の眼球を支える筋肉が正しく連動しているかなどが確認できる。

 ドイツで採り入れられている検査で、同店の中西広樹さん(36)は現地でその手法を学んだ。ドイツの「国家公認眼鏡マイスター」も取得している。

 中西さんによると、目を片方ずつ調べる一般的な視力検査ではしっかり見えていても、両目での見え方が乱れていれば、「読み書きが困難」「ハサミなどを使った細かな作業が苦手」といった特徴が出るという。

 神奈川県の小学6年、ユウトさん(11)は1年前、眼科を受診した上で、同店でメガネを新調した。読み書きが苦手で、特に漢字を正しく書けなかった。

 毎晩、母親(41)と一緒に漢字ドリルなどで練習しても、漢字の一部が別の漢字の形だったり、止めやはねができていなかったり。テストの解答欄に収まるように書くのも苦手だった。

 母親がネットで両眼視機能検査を知り、昨年5月に中西さんの検査を受けた。もともと弱視と乱視のためメガネを使い、視力は矯正されていた。だが、左右の目で見た映像が頭の中で一つの像を結ばず、左右にずれていることが分かった。

 検査をもとに調整したメガネをかけると、文字がかすんで見えることがなくなり、形をしっかりと捉えられるように。改めて眼科を受診し、自分に合ったメガネかどうかも確認してもらった。「これまでのメガネと全然違う」とユウトさん。母親も「字がきれいになって、長文も書けるようになってきた」。病院での発達検査で、文字を音に変換することについても苦手が指摘されているが、「読める、書けるという実感が彼の自信につながっている」と話した。

 練馬区の男子児童(7)は、小学校に進学後すぐに「あいうえお」につまずいた。視力は裸眼で両目とも1・2。健康診断や学校で「見え方」を指摘されたことはなかったが、昨年11月に同店で検査すると、やはり左右の見え方がずれていた。視力を矯正する度数は入っていない両眼メガネを作ると、「見えるようになった」。音読も詰まらずにできるようになった。今では眼鏡をしない状態の方が、「見えづらくて気持ち悪い」という。

 読み書きや球技が苦手、注意力が散漫といった傾向がある子の中には、視機能(見え方)に対応したメガネを着用することで、負担が軽くなる人もいるという。「自分の見ている世界のゆがみに、本人はなかなか気づけない。子どもの行動が『見え方』に起因しているかもという認識を大人が持ってほしい」

 両眼視機能の異常には、病気など様々な原因が考えられ、メガネを作る前に、眼科医に診てもらうことが重要だ。ドイツマイスター眼鏡院では、事前の眼科受診を勧めている。検査後も連携する眼科医と相談の上で、メガネを作成している。

 レンズは3万円台で、子ども用のフレームは2万円台から。検査や相談は完全予約制で無料。問い合わせは同店(03・6804・1699)。

(国米あなんだ)

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