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07月27日朝日新聞デジタル朝刊記事一覧へ(朝5時更新)

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朝をひらく 【地域交流センター理事 明石 あおいさん】

まちの駅は「人」

癒やされる出会いを

 先々週、理事を務めるNPOがらみの活動で、久しぶりに新潟県村上市に行ってきた。お隣の県とはいえ、山形県に近い村上市。北陸新幹線、えちごトキめき鉄道、JRと電車を乗り継ぎ、約半日かかった。

 目的は、17年前から関わっている「まちの駅」の講演のため。村上は、景観整備や周遊型のまちづくりの先駆的地域だが、中心部ばかりでなく山間部への回遊性を高めるために、設置が検討されているのだ。

 「まちの駅」は、15年前に全国組織化を始めた取り組みで、「道の駅」からヒントを得ている。というと、「道の駅」のまがいものみたいだが、実は「道の駅」の発案や社会実験はうちのNPO(当時はNPOではなく任意団体だったが)がしている。

 端的に言うと、「道の駅」も「まちの駅」も、安心してトイレが使え、地域の情報が得られる場所だ。「道の駅」は設置場所や運営主体などある程度の公共性と規模が必要だが、「まちの駅」にはその制限がない。観光スポットや「道の駅」などの大規模な施設だけでなく、地元で何十年、何百年と営まれてきた商店・飲食店などが加盟し、その数は全国約1600カ所に及ぶ。あるエリアに10〜20軒ほど集中してあって、まち歩きの立ち寄り拠点になっていることが多い。実は富山県内にも約100の「まちの駅」がある。

 「まちの駅」で最も重要なのは、地元の事情に詳しく、地域内外の来訪者を笑顔で迎え、案内してくれる人=「駅長」の存在だ。自分の施設だけでなく地域全体を元気にしたいと参加しているボランタリーな方の営む小さな商店・拠点が多いから、「駅長」さんの優しさやキャラクターが存分に味わえる。だから、「まちの駅」のマークは「人」でできている。「人」という漢字三つの中に案内・情報を意味する「i」の入ったもの。「木」が三つだと「森」だが、中国では「人」が3人で「衆」という漢字の略字になる。三人寄れば文殊の知恵とか、まちづくりに必要なわか者・ばか者・よそ者とか、とにかく仲間が3人集まれば、きっとステキなことができるという思いを込めてある。

 今や、コンビニでも気軽にトイレが借りられるが、お店のどこかに緑色マークがあったら、気軽に休憩や交流ができるという印なので探してみてほしい。いろんな用が、すっと足せてしまう時代になったけれど、アナログなコミュニケーションを求めている人にはグッときつつ癒やされる出会いがきっとあるはずだ。

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