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わかやま動物ウオッチング

118 希少なヤマネ 地道に追う

写真:日高川町内の山中に設置された巣箱にいたヤマネの親子=2009年10月、芝田さん提供 拡大日高川町内の山中に設置された巣箱にいたヤマネの親子=2009年10月、芝田さん提供

 野生の哺乳類に出会ったことはありますか? 哺乳類は夜行性が多く昼間に姿やくらしぶりを確認することは簡単ではありません。どのように生息状況を調べるのでしょうか。昨年発行された県レッドデータブックの改訂委員会で、哺乳類部会の専門委員だった細田徹治さんと芝田史仁さんが日高川町内の山中で続けている調査に同行しました。

 5月下旬、急な山道を登り、設置された巣箱25個の中を確認しました。芝田さんは山に巣箱を置き、ヤマネの生息状況を調べています。ネズミに似たヤマネは背に黒い1本の縦縞(たてじま)があり、ふさふさした尾が特徴。樹上性で果実や昆虫を食べ、10センチに満たない小さな体で、1頭で1ヘクタール以上もの森林が必要だそうです。

 伐採や開発による山の分断などで数が減り、1975年に国天然記念物に、県レッドデータブック改訂版で絶滅危惧2類に指定されました。県内のヤマネの確認情報は少なく、過去、数例にとどまっています。

 巣箱にヤマネの形跡はありませんでしたが、小鳥のヤマガラが営巣していました。ふたを開けたら抱卵中の親鳥と目が合い、思わず「ごめんね」。

 ヤマネは自然林や混交林など、中低木が多く、木々を移動しやすい環境を好むそうです。巣材には苔(こけ)や樹皮を使います。ヤマネが通りそうなスギの幹の皮が剥(は)がされた場所など生活痕も手がかりに、巣箱をどこに付けたらいいか考え、新たに20箱を置きました。

 細田さんは水がたまった「ぬた場」にセンサー付きカメラを設置し、訪れる動物を撮っています。今冬から仕掛け、これまでイノシシ、シカ、カモシカ、アナグマ、タヌキ、リス、テンなど県内の主立った哺乳類が軒並み写っていました。貴重な泥浴び場や水場だと思われ、定点調査で山の動物相の把握を試みています。

 この日、哺乳類の姿は見ませんでしたが、調査を通してイノシシが木の根元で体をこすった跡や、リスが食べた木の実の殻などを見つけ、山に潜む多くの動物の息づかいを感じました。広大な県内の自然にどんな哺乳類がくらしているのか。地道な調査がこれからも必要です。ヤマネなど県内で希少な動物を見たら、情報をお寄せください。

(動物教材研究所pocket 主宰 松本朱実)

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