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連載: ときめく★楽音生活【ときめく★楽音生活】

万葉人の思い蘇らせ

写真:3月22日発売 MSCL−13093 1100円+税 ミュージックグリッド 拡大3月22日発売 MSCL−13093 1100円+税 ミュージックグリッド

●真土山哀歌

 橋本市の真土山(まつちやま)を詠んだ万葉歌7首をアコースティックギターで素朴に歌い上げた検校(けんこう)たかおさんの「真土山哀歌」が、オンデマンドのMEG―CDで全国発売されました。昨年、犬養万葉記念館が主催した第14回万葉の歌音楽祭で審査員特別賞を受賞した作品です。

 真土山は、大和と紀伊の境界、現在の奈良県と和歌山県の境にある小山です。県境を流れる落合川の飛び越え石は、ひとまたぎして県境を往来できることで知られています。万葉の時代、都を離れ、初めての異国にはいる気持ちを詠んだ歌が多く残されています。その万葉歌7首に、検校さんが曲をつけて歌っているのです。

 「しろたえに にほふまつちのやまかわに わがうまなづむ いえこふらしも」

 代表的なこの歌は、橋本市万葉まつり実行委員会によりJR橋本駅前に建立された万葉歌碑に刻まれています。その現代語訳は「白い衣のように輝く真土の山川で、私の馬はなぜかなかなか進まない。きっと家の者が恋しがっているのだろう」(CD歌詞カードから)。

 検校さんの歌声で聞く万葉歌は、ポルトガルの民族歌謡・ファドやブルースのようにも聞こえますが、美しい日本語で心に響き、万葉人の思いを今に蘇(よみがえ)らせてくれます。検校さんは1960年福岡生まれの大阪育ち。現在は橋本市に住むシンガー・ソングライターです。中高からのギター弾き語りなどを経て、ヤマハの「ポピュラーソングコンテスト(ポプコン)」や朝日放送のラジオ番組「ABCヤングリクエスト」などに出演。プロを目指して音楽活動をつづけますが、結婚を機に活動休止。2014年、30年の沈黙を破り、橋本移住22年間の思いをこめた「最後のふるさと橋本」を発表。現在、仕事のかたわら橋本を中心にライブハウスやイベントで、心温まるステージを重ねています。

 4月29日(土・祝)午後2時から、発売記念のコンサートが、奈良県明日香村の犬養万葉記念館で開催されます。同館館長の岡本三千代さんによる講話も行われ、観覧は無料です。また、5月7日(日)午後2時からは、橋本市柏原の音楽サロン・リュスモーネで、木下加寿子さんの古典民族楽器・ハンマーダルシマーなどと共演するコンサート(1千円、ドリンク付き)が行われます。新しく開通した京奈和道に乗って、橋本の万葉の里や明日香村を訪ね、万葉人の気分に浸るのもいいものです。

(LURU MUSIC 狐島 代表 岩橋和廣)

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