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06月17日朝日新聞デジタル朝刊記事一覧へ(朝5時更新)

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■試合決めた会心の一打/智弁和歌山・蔵野君

 「自分が決めて勝つ」

 七回裏1死二塁、2対2の同点。智弁和歌山の蔵野真隆君(3年)は心の中でそう決めて打席に入った。智弁和歌山スタンドから流れるのは、伝統の応援曲「ジョックロック」。決めるならここしかない。

 今大会ずっと4番に座ってきた。準決勝では3安打、4試合で打率も6割を超えていたが、会心の当たりが出ない蔵野君に高嶋仁監督(71)は不満げだった。「4番がもう一つだな」。試合が終わるごとに発破をかけられた。蔵野君自身も「いい形で振れてはいるけど」と満足できる当たりは数えるほどしかなかった。

 今春から捕手に定着して、役割が変わったことも彼にとって大きかった。打撃を中心に考えていたこれまでとは違い、配球や守備への指示、投手への気配りなどやらなければいけないことが格段に増えた。「打撃に集中できていない」。そんな悩みを口にすることもあった。

 迎えたこの日の決勝。初回に2点を先取したが、「相手打者を観察しきれなかった」とリードがさえず、二回に同点に追いつかれてしまう。その後も好機をつくりながらも本塁が遠い。次の1点をどちらがとるかで試合の流れは大きく変わる。そんな展開だった。

 七回裏は無死から森本季幹君(3年)が安打で出塁。二盗を決め得点圏に走者を置いた。蔵野君は打席に入る前、ベンチの高嶋監督を見た。「行け」。いつもより力強いジェスチャーが返ってきた。2ボールからの3球目。「手応えはあった」と直球をとらえた当たりは三遊間を抜けた。久々に出た会心の当たり。一塁上で森本君の生還を見届けると、打った感触がまだ残る右手を突き上げた。高嶋監督も「あれが4番だな」と目尻を下げた。

 九回表の1死満塁のピンチを併殺で切り抜け、訪れた歓喜の瞬間。投手の大崎黎君(3年)に駆け寄るそのほんの数秒間は「夢のようだった」。

 こみ上げてきた熱い思いで赤くなった目。見据えるのは夢の甲子園。智弁和歌山の夏はまだこれからだ。

(金子和史)

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