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連載: 紀伊パーソン

時間かかるけど 自分が動く

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■日高川町の地域おこし協力隊 / 村越拓也さん(28)

 日高川町寒川地区の地域おこし協力隊として、地域を元気にする活動に取り組む。

 静岡県藤枝市で生まれ育った。大学を卒業してから3年間働いた郷里の福祉施設を退職し、2015年4月、協力隊に採用されて妻の実家がある日高川町へ移住した。透き通る川が流れ、山に囲まれた寒川地区で、住民の中に飛び込んだ。耕作放棄地の畑を借りて野菜を育てた。野菜のお裾分けをしても、「もらう方が多かった」と笑う。川釣りにも挑戦した。地域の人から「川から魚がいなくなる」と冗談を言われるほどアマゴがたくさん釣れた。地域に溶け込むのに時間はかからなかった。

 11年の紀伊半島大水害で激減したホタルを取り戻すため、ホタルと、ホタルの餌になるカワニナの飼育に取り組む。また、生産量が減った原木シイタケを復活させようと、生産者と栽培や販売をした。農作物の鳥獣被害を減らすため、シカやイノシシを狩猟し、食肉に加工して販売もする。そんな活動の中で感じたのは、「若い人が田舎で生計を立てる難しさ」だ。「でも、生計を立てる方法を探っている。稼げないと、地域の産業が終わってしまうから」

 来年の3月末で協力隊の任期が終わる。町に残るつもりでいるが、どんな仕事をしていくか、考える日々だ。「地域おこしには時間がかかる。それは愛がないとできない。まずは自分が動かないと」と思っている。

 もともと働いていた福祉施設では障害者の就労支援に取り組んでいた。「いつか福祉と地域をつなげる仕事がしたい」。そんな夢も膨らむ。

(大森浩志郎)

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