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写真:近大新宮の清岡龍太郎君 拡大近大新宮の清岡龍太郎君

■好投ののち失点 甲子園届かず涙/近大新宮・清岡龍太郎君

 3点を追う九回2死、近大新宮の主将清岡龍太郎君(3年)は打席の横でバットのマークを見つめて、ゆっくりと3回、深呼吸した。

 清岡君は前の和歌山商戦では八回に逆転の3点本塁打を放った。その時も本塁打を打つ前にマークを見つめ、深呼吸をした。勝負どころだけでのルーティン。「次の4番打者につなげる」と打席に立った。しかし、5球目。外に逃げる変化球にバットが空を切り、試合終了となった。

 序盤は投手戦。「変化球がよかった」という和歌山東の先発杉本禎輝君(3年)が序盤を無失点に抑えると、清岡君も五回まで1失点と好投を見せた。

 「次の1点が勝負」と迎えた六回。1死をとったが、内角を攻めようと力み、二つの死球など1死満塁のピンチ。5番打者への5球目。カーブを打たれ1点を失った。さらに6番打者の適時打、死球でこの回計3失点。試合の流れは和歌山東に傾いた。

 それでも諦めなかった。「焦るな。諦めたら絶対終わり」。主将としてベンチで声をかけ続けた。近大新宮は七回に連打が出て一挙4点で2点差。粘りを見せたが、九回にも1点を奪われ、届かなかった。

 「接戦の良いゲームだった。でもゲームで負けたら意味がない」。試合後、清岡君は声を絞り出した。甲子園を目指して近大新宮に入学した。「あの六回、そして最後の打席で打てていたら」。早すぎた夢の途絶に清岡君は涙をぬぐった。

(片田貴也)

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