朝日新聞デジタル：夏の一夜　歌姫のジャズ - 和歌山

夏の一夜　歌姫のジャズ

■MAYA　アルバム「しろいくろ」発売記念ツアー

　２００５年の第３９回スイングジャーナル誌選定ジャズ・ディスク大賞のボーカル賞（国内部門）を受賞し、日本のジャズ・ボーカリストのトップに立ったＭＡＹＡがやってきます。１７枚目のアルバム「しろいくろ」発売記念ツアーです。

　彼女は奇妙な歌手デビューをしています。生演奏をしている店のウェートレスに応募し採用されます。ある日、その店でイラストレーターで歌手でもある水森亜土さんがゲストとして出演。働いていたＭＡＹＡにオーラを感じ、「ジャズやラテンを歌う人に向いている」と突然声をかけたそうです。その時まで歌ったこともなく、ジャズもまったく知らなかった彼女は、こうしてレッスンを受け、１年後にはデビューを果たすのです。

　このアルバムで、ＭＡＹＡに日本語のオリジナルを歌わせ、さらなる魅力と才能を押し出したのは、寺本幸司さん。浅川マキさんや桑名正博さんら個性的な歌い手を発掘し育てた音楽プロデューサーです。寺本さんの豊富な人脈から、多彩な作家の作品が寄せられています。アルバム冒頭「ヒトリという名のトリ」は、ＭＡＹＡ自身の作詞に、暗い情念の歌を書かせたら当代一の山崎ハコさんのメロディーが絡み、静かに深いイメージから始まります。「心を持った歌い手と心を込めた歌がここにある」（ライナーノート）という味わい深い仕上がりです。

　ライブで魅（み）せる不思議な声色、エキゾチックな雰囲気などインパクトのあるＭＡＹＡの存在感。そこに、レコーディングにも参加した松尾明さんのトリオが加わります。演奏会は、８月３０日（金）午後７時３０分より、会場は和歌山市狐島のＬＵＲＵＨＡＬＬ、チケットは５千円（ドリンク付き）、問い合わせは同ホール（０７３・４５７・１０２２）。

　LURU MUSIC　狐島　代表　岩橋和廣

PR情報