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教えて! がったん

加害者家族支援 なぜ必要?

写真:弁護士を対象にした初めての研修会。講師はワールド・オープン・ハートの阿部恭子理事長で、23人の弁護士が受講した=10月29日、山形市の県弁護士会館 拡大弁護士を対象にした初めての研修会。講師はワールド・オープン・ハートの阿部恭子理事長で、23人の弁護士が受講した=10月29日、山形市の県弁護士会館

写真: 拡大

 山形県弁護士会が11月から、全国で初めて組織として加害者家族支援に乗り出しました。そういった支援をする背景には何があるのでしょうか。朝日新聞山形総局のマスコットキャラクター「がったん」が解説します。

 ◆ 周囲から責められ「世間の被害者」に

 ――どうして山形が全国で初めてなのかな。

 きっかけは、2016年に山形で開かれた東北弁護士会連合会の定期大会のシンポジウム。長年、被害者支援に関わってきた県弁護士会の遠藤凉一弁護士の発案で「加害者家族支援」をテーマにしたことから、動きが始まった。

 弁護士が個別に支援するケースはあっても、組織として対応するのは、初めて。遠藤弁護士は「山形のような比較的規模の小さい弁護士会だからこそ、まとまりをもって支援を始められた」と話しているよ。

 ――「被害者支援の充実の方が先だ」という声もあるよ。

 確かにそうだね。ある日突然、犯罪に巻き込まれてしまった被害者を支援するのは当然のことだと県弁護士会も考えている。これまで会では電話相談や面談で被害者を支えてきた。加害者に対して賠償請求訴訟を起こすことを提案したり、DVの被害者を守るために加害者に対する保護命令の申し立てをしたりすることもある。08年に、被害者や遺族が刑事裁判の手続きに参加できる「被害者参加制度」が始まってからは、被害者の代理として裁判に参加できるようにもなった。

 被害者支援が必要なことは間違いない。ただ、遠藤弁護士は、加害者家族を「世間の被害者」だと指摘しているんだ。

 ――どういうこと?

 加害者の家族は、事件に関与していないにもかかわらず、周囲から責められてしまうことがある。その結果、仕事を続けることができなくなったり、転居や転校をしなければならなくなったりするケースもある。

 「身内から犯罪者を出してしまった」「育て方が悪かったのか」と悩む人も少なくない。加害者家族を支援してきたNPO法人ワールド・オープン・ハート(仙台市)のまとめでは、相談を受けた家族の8割以上が「自殺を考えたことがある」と話したそうだ。

 遠藤弁護士は「被害者と犯罪加害者の家族の置かれる状況はよく似ている。双方に支援が必要だ」と話している。それに、加害者を受け入れる「家族」という場所を整えることで再犯防止につながるという期待もある。

 ――県弁護士会は、加害者の家族に対してどんな支援をするのかな。

 まず、研修を受けた弁護士が電話相談や面談に応じる。被害者から損害賠償を求められることも考えられるよね。そんな時は訴訟の支援をするなど、必要な法的支援をする。精神科医やソーシャルワーカーを紹介したり、生活困窮者には生活保護申請に同行したりするよ。県弁護士会は今後、福祉や不動産などの業界と連携して支援の幅を広げたいと考えているそうだ。

 山形での動きが、より多くの人に目を向けてもらうきっかけになればいいね。よくわがったん?(宮谷由枝)

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