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やまがた医療塾

ロコモティブシンドローム

写真: 拡大

 ◆ 「健康寿命」の敵に 

 日本人の平均寿命は、女性で87歳、男性で81歳を超えました。長寿大国となり、注目されているのが「健康寿命」です。医療や介護を継続的に受けずに日常生活を送る期間のことです。2016年の日本人の健康寿命は、女性は74・8歳、男性は72・1歳でした。平均寿命から健康寿命を差し引くと、女性で約12年、男性で約9年。人生を全うするまで何かしら健康問題で不自由な日常生活を送ることになるそうです。

 厚生労働省の調査では、骨折・転倒や関節の疾患が原因で要介護となる割合は、男性は12%、女性では28%にもなります。骨や関節、筋肉などの運動器の具合が悪くなり要介護になったり、要介護になる危険性が高かったりする状態を、ロコモティブシンドローム(運動器症候群、通称・ロコモ)と呼びます。07年から日本整形外科学会が提唱し、啓発活動に取り組んできました。

 ロコモは、歩行や日常生活に支障がある状態です。その原因は、大きく二つあります。

 一つは、運動器自体の病気によるもの。変形性関節症、骨粗鬆症(こつ・そ・しょう・しょう)に伴う背骨の変形や骨折、関節リウマチ、腰部脊柱(せき・ちゅう)管狭窄(きょう・さく)症などが含まれます。もう一つは、加齢に伴う筋力、持久力、歩行、バランス感覚の低下。肩、ひじ、手指などの運動機能の低下も原因となります。

 また、災害時に避難生活を余儀なくされると、ロコモの症状が出やすくなります。歩きづらくて外出できない、お風呂に入りにくい、食事、更衣やトイレ動作が大変でつらいなど、日常生活が不便になります。体の痛みも生活の大きな負担です。最近は、「がんロコモ」という考え方も出てきました。

 さまざまな病気の治療法が進歩しています。しっかりした足腰、肩、手、ひじの動きを保ちながら、ロコモに負けず、健康寿命をのばしていくことが大切です。ロコモの予防、早期発見、治療は重要になります。

 次回からは、ロコモの調べ方、関係する代表的な病気、災害時やがんの治療時のロコモ対策について触れてみたいと思います。

 ◎ 高木理彰(たかぎ・みちあき) 1961(昭和36)年、北海道生まれ。山形大学医学部を卒業後、山大大学院、ヘルシンキ大大学院を修了。医学博士。専門は整形外科学。2012年1月から山大医学部教授。

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