メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

11月18日朝日新聞デジタル朝刊記事一覧へ(朝5時更新)

新着記事一覧へ

このエントリーをはてなブックマークに追加

高校野球【第101回全国高校野球選手権大会】

2019夏/母の前で「初」適時打

写真: 拡大

 ◆置賜農・鈴木椋太選手

 「入学した頃は、自分のこんな姿、想像できなかったな」

 八回表、適時打を放った置賜農7番打者の鈴木椋太選手(3年)は、一塁ベース上で控えめに拳を突き上げ、照れ笑いを浮かべた。

 めったに適時打を打たないから、どう気持ちを表現していいのかわからない。でも、スタンドから聞こえる歓声が誇らしかった。

 いとこに憧れて、中学から野球を始めた。でも試合で活躍した記憶はほとんどない。中学卒業を間近に控えた頃、友達と遊んでいる時に右の太ももに大けがを負った。

 置賜農に入学した後は、松葉杖が欠かせなかった。初めに診察した医師からは「治るかわからない。運動は禁止」と言われたが、「球拾いでもいいから」と野球部に入部した。

 そんな息子の姿を見ていた母・優子さんは、セカンドオピニオンを頼める医師を探し、県内の病院に一つ一つ電話をかけた。ようやく見つけた医師の診察結果は「動かせば治る。リハビリを始めましょう」。

 高1の夏には、松葉杖がなくても歩けるようになった。そして冬、練習に参加できるようになった。

 だが、練習ではすぐにバテてしまうし、試合ではエラーばかり。遅れを取り戻そうと、苦手の守備は捕れるまで何回もノックを打ってもらった。練習後には自宅の駐車場の素振りや、筋トレも欠かさなかった。

 この日の試合では、一塁の守備で失点につながるミスがあった。「自分のせいで負けるのは嫌だ」と打席に立った八回表2死一、二塁の好機。ふわりと上がった打球は中前に落ち、優子さんが「初めて見た」と喜ぶ適時打になった。

 チームは最後まで粘りを見せたが敗れた。それでも「諦めずに続けて良かった」と語った。チームの仲間、先輩、先生、そして母――。照れくさいけど、みんなにちゃんと「ありがとう」と伝えようと思う。(西田理人) 

PR情報

ここから広告です

PR注目情報

山形総局から

山形アサヒ・コムをご利用頂きありがとうございます。皆様のご意見・ご感想・ニュースや身近な話題などお気軽にメールでお寄せ下さい。お待ちしております。メールはこちらから

朝日新聞 山形総局 公式ツイッター

関連サイト

別ウインドウで開きます

注目コンテンツ

  • 写真

    【&w】カカドゥの不思議な野鳥たち

    ノーザンテリトリー〈PR〉

  • 写真

    【&TRAVEL】遊び心満載の豪華客船

    船上でサーフィン?〈PR〉

  • 写真

    【&M】廃虚の朽ち果てていく美しさ

    「変わる廃墟展 2019」

  • 写真

    【&w】劇場鑑賞券を3組6名様に

    「&w」読者プレゼント

  • 写真

    好書好日旅するように異国料理を作る

    宮崎あおいさん初の料理本

  • 写真

    WEBRONZAカーシェア急拡大

    今日の編集長おすすめ記事

  • 写真

    アエラスタイルマガジンこれぞ手軽な手土産の大本命

    手土産に縁起のよい「虎家喜」

  • 写真

    T JAPAN未来を変えるコスメ 第2回

    全米で話題の「CBDオイル」

  • 写真

    GLOBE+注目は年齢差だけではない

    マクロン大統領夫人の実像

  • 写真

    sippo絶滅の危機に瀕するトラ

    生態は猫とほぼ同じ

  • 働き方・就活

  • 転職情報 朝日求人ウェブ