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回顧2015 取材ノートから

「政治的中立」教育に波紋

写真: 拡大

写真:国作成の主権者教育の副教材と県教委がつくった教員向け「手引」 拡大国作成の主権者教育の副教材と県教委がつくった教員向け「手引」

  【栗林史子】「18歳」が、大人たちを揺さぶる。

  24日、県庁であった県教育委員会議。選挙権が「20歳以上」から、「18歳以上」に変わることを受けた教員向けの「手引」が了承された。

  題して、「高等学校等における主権者教育の推進に向けて――主権者教育を『積極的に』『効果的に』『公正に』推進するために」。総務、文部科学両省が9月に作った生徒向けの副教材と教員向け指導資料に沿った県独自の指針という。

  授業では「現実の政治的事象」を取り上げるが、「政治的中立性を保つ」ため、「教員は個人的な主義主張を述べることは避ける」「新聞記事を利用する際は複数紙を用いる」ことなどを求めている。

  県高校教員組合の高見英夫委員長は「学校の主体性の尊重や、教員が安心して授業ができるというようなことは書かれていない」と批判する。

     □   □

  「手引」作成のきっかけは、6月までさかのぼる。

  柳井市の県立柳井高校で、当時、国会審議中だった安全保障関連法案をめぐる授業があった。現代社会の学習指導要領に沿い、「平和主義と我が国の安全」という内容で行われた。生徒たちは朝日新聞と日本経済新聞の記事を読み比べ、論点などを整理した上で、グループごとに議論。その結果を発表し合い、最も説得力があると感じたグループに投票した。

  結果は法案に賛成が2グループ、反対が6グループで、反対を掲げたグループが最多票を獲得した。生徒たちは「今まで以上にニュースや新聞を見ようと思う」「来年選挙があれば投票する」などと感想を述べた。

  しかし、自民党の県議が授業を問題視。翌月の県議会で、「特定の記事を教材に投票までしたのは政治的中立性に欠ける」と指摘した。これに、浅原司教育長が「配慮不足だった」と答弁。「主権者教育については県教委が責任を持って新たな指針を示す」とし、「手引」につながった。

     □   □

  「教育長が謝罪と受け取られるような答弁をしたのが不安。政治家が意見を言うのはいいが、県教委は教員を守ってほしかった」「どこでもやってる授業。新聞2紙で不十分ならどうしたらいいというのか」――。県議会でのやり取りは、教育現場に波紋を広げた。

  「手引」にも、懸念は残る。「政治的中立性を強調しすぎている。どこまでが教員の意見なのか、社会通念なのかの判断は難しい」(県東部、50代男性教諭)「指導は常に学習指導要領に沿ってやっている。教員への圧力を感じる」(県中部、50代女性教諭)。

  取材に対し、複数の教諭が「主権者教育は普段の授業や指導の中でやるのが大切」と指摘した。そもそも「政治」は特別なことではなく、生徒会や部活動、クラスの運営などでも学べるという意見だった。ある教諭はこう話した。

  「教員や保護者自身が主権者としての意識を持ち、普段から態度で示していれば生徒には伝わる」

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