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 菊人形の人混みから離れ出た美禰子に三四郎はようやく追いつく。美禰子は気分が悪くなり、静かな場所で休みたいという。二人は歩き、小川沿いの草の上に腰を下ろす。広田先生たちが心配すると三四郎がいうと、「大丈夫よ、大きな迷子ですもの」と美禰子は冷ややかだ。そろそろ帰ろうというとき、美禰子は「迷子」と口にした。「迷える子(ストレイシープ)」。三四郎には意味が分からない。美禰子がひらりとぬかるみを渡ったとき、力が余って、先に渡っていた三四郎の胸元に飛び込んだ。「迷える子(ストレイシープ)」。再び美禰子は言った。

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