会社説明会や面接の際に、どういう姿勢でのぞめばいいのか? 就活生へのホンネのアドバイスを、大手電機メーカー採用担当者に聞きました。

 ――これから就活にのぞむ学生にアドバイスを

 「面接の準備をたいへんよくしてくる学生はたくさんいますが、表面的なことだけ話して満足して帰ってしまう学生が多い。結局、自分の言葉で話していないので、ホームページに載っていることを思いつきで話す人もいる。『どうせ面接を受けるなら、ちゃんと企業研究してきてください』ということです。やっていない例が目立ちます」

 ――ちゃんとしている学生とは

 「『自分の言葉』で話せる学生です。ビジネスをやっていく覚悟が出来ているというか、これを仕事にしたいということを話せる学生は非常に高く評価します」

 ――では、うまく話せない学生はどうすればいいか

 「これまで自分が取り組んできたことが会社や社会にどう役立つかを、相手に伝わるように話せるなら、『知識はないかもしれないが、会社に入ってから勉強してくれればいいよ』とこちらも判断することがある。つまり、『社内になぜ採ったかを説明できる学生』ならいいのです」

 ――二つ目のアドバイスを

 「学業について、もう少し語れるようになって欲しい。アルバイトや部活で頑張るのもいいが、『ちゃんと勉強もしよう』と言いたい(笑)。せめて、ゼミのことは語れるようであってほしい。最近は、どの企業でも学業結果を重視する傾向がでてきている。学生がエントリーシートを提出する段階で、学業成績を申告させる企業もあるようです」

 ――部活やサークルに打ち込み、成績が芳しくないというのは?

 「『勉強はやっていませんが、部活に打ち込んだので、会社でこんなに役に立つと思います』というのも、実は有りです。学業で『優』がほとんどなくて、『可』ばかりでも、説明できる納得性があればいいと思います」

 ――三つ目のアドバイスは

 「機械のように志望動機を語るというか、用意していたものを淡々と語る学生がいる。覚えてきているのを話しているような。それはやめてもらいたい。自分の言葉で話せていないということは、うそも含まれている、作っているのではないかと感じてしまう。自分を立派に見せなくて良いので、自分の言葉で正直に、ありのままを話すようにした方がむしろ評価できます」

 ――でも大半の学生は話すことを覚えてくると

 「覚えてきています。昔と違って、書店で『こう話せばいい』といった本が出まわっているし、ネットの情報も色々とれる。しかも、一定レベル以上の学生なら、それぐらいは簡単に覚えられる。頭がいいから少しアレンジすれば、自己PRができあがる。だけど、ちょっとうんざりしますね。結局、みんな同じことばかり言っている。自分の言葉で話している学生には不自然さがない。質問にも自分なりの回答が来るものです」

 ――第1志望がライバル会社だと言っても採るか

 「採らないことはない。ただ同業他社を第1志望という学生はほとんどいない。うそでもうちを第一志望と言ってくる。たとえほかの業界を志望していても、理由がしっかりしていればいい。『こういう理由で受けているんだね』と分かればいいのです」

■エントリーシートでの注意点は

 ――エントリーシート(ES)での注意点は

 「まあ、読んでみないと分かりませんが、例えば文字数が少ない、余白が多いのはダメです」

 ――たくさんの応募があると思うが、全部読むのか

 「正直いって、一番忙しい時期と重なるので、一つひとつ丁寧には読めないこともあります。とはいえ、お話にならないESもある。まずパッと見て、文字数は最初にチェックするようにしています」

■インターンシップ、何人くらいに目をつける?

 ――インターンシップをやる企業も多い

 「採用側も就職活動解禁日まで何も行動できないのはまずい。それで各社が『どうしよう、どうしよう』とびびりあい、みなインターンシップを開いている。解禁指定を守らない外資系企業などは、どんどん採用活動に動く。電機業界は伝統的に解禁日を守るのですが、外資系以外にも、ITやネット系の企業はどんどんやってしまうところが多い。『amazonやgoogleを抜くんだ』という意欲的な企業に、とんがった人が行ってしまう。電機も技術の会社。それを指をくわえて見ているわけにもいかない。IT系も金融、商社もたくさんの人数を採る。すると、金融を意識していなかった理系学生でも金融や商社に行ってしまう。いまは業種にこだわる学生が減ってきている。電機は比較的採用が少人数なので、他業種とも比べて危機感があります」

 ――インターンシップではどれくらいの数の学生に目をつけるのか

 「やり方にもよりますが、採用の窓口とうたっていない企業の場合、参加学生数の1~2割だと聞きます。せっかく、インターンシップに来るなら、理系でいえば、やはり成果を出そうとして欲しい。お客様ではないので実習の仕方を学べるというのとは違う。本気で成果を出す意識でやってもらいたい。そうすると企業側もその学生が欲しいと思う。学生はインターンシップを『見られている場』だと意識した方が断然いい」(内海智裕、吉村真吾)

■三つのアドバイス

・面接の前に、ちゃんと企業研究をしよう

・学生の本分、学業を語れるようにしよう

・自分の言葉で正直にありのままに話そう