皇太子さまは23日、55歳の誕生日を迎え、これに先立ちお住まいの東宮御所で記者会見に臨んだ。

 戦後70年を迎えたことについて「戦争の記憶が薄れようとしている」との認識を示し、「謙虚に過去を振り返るとともに、戦争を体験した世代から、悲惨な体験や日本がたどった歴史が正しく伝えられていくことが大切」と指摘した。

 また、「我が国は、戦争の惨禍を経て、戦後、日本国憲法を基礎として築き上げられ、平和と繁栄を享受しています」と述べ、今年1年を「平和の尊さを心に刻み、平和への思いを新たにする機会になればと思っています」と話した。

 天皇陛下が即位した55歳と同年齢になったことには「身の引き締まる思いと共に、感慨もひとしおです」と述べ、常々、過去の天皇が歩んできた道に「思いを致すよう心掛けております」と明かした。

 療養生活が続く雅子さまについては、公私にわたってできる限りの活動をする努力を続けており「確かに快方に向かっている」と紹介。「焦らず慎重に、少しずつ活動の幅を広げていってほしい」と思いやった。

 学習院女子中等科に通う長女愛子さまについては「上級生とも交流するなど、実り多い中等科生活を楽しんでいる」と述べた。昨年8月、ご一家で全国高等学校総合体育大会の競技を観戦したことなどを例に「これからも少しずつ経験を積み、皇族の務めについての理解を深めていってくれれば」と語った。

 発生から20年を迎えた阪神・淡路大震災、間もなく4年となる東日本大震災に触れ「厳しい環境の中で暮らしておられる方々の幸せとご健康をお祈りいたします」と話した。一方、国外では中東などで武力紛争が続いたとして「特に我が国国民を含め市民を巻き込むテロの事件が様々な場所で発生したことに深く心を痛めています」と述べた。(島康彦