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 韓国の検察当局は15日午前、長崎県対馬市の神社仏閣から盗まれ、韓国に持ち込まれた仏像2体のうち1体を日本に返還すると発表した。戦後70年の8月15日を前に、懸案を一つ解決することで、日韓関係の改善に弾みをつける狙いがあるとみられる。

 2体は、国の重要文化財の「銅造如来立像」と県指定有形文化財の「観世音菩薩坐像(ぼさつざぞう)」。2012年10月に韓国人の窃盗団によって盗まれた。今回、返還されるのは銅造如来立像だ。

 日本政府は2体の返還を韓国側に求めてきた。韓国側は立像について「韓国内で所有権を主張する寺や団体などがない」ことなどを考慮し、返還を決めたという。

 一方、坐像については「元の所有者」と主張する韓国の寺が、日本に渡った経緯が判明するまで日本に返さないよう求める仮処分を申請し、裁判所がこれを認めた。韓国側は、この仮処分などを理由に、現段階では返還するかどうか決めていないとしている。日本政府は返還を求めて、交渉を続ける。(ソウル=貝瀬秋彦)