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 中国・天津市の危険化学物質の貯蔵倉庫で起きた爆発事故は、14日朝も消火活動が慎重に続けられた。国営新華社通信によると、死者50人、けが人701人のうち70人が重傷。数十人の行方が分かっていない。死者のうち消防隊員が17人に上っており、一部の中国メディアは当初の消火活動に問題があったのではないかとも指摘している。

 当局の発表によると、倉庫近くで自動車が燃えているとの通報を受けて消防隊が現場に到着したのは12日午後11時ごろ。ある消防隊員は「水をかけてはいけない危険物質があるとは知らなかった。現場で用いたのはすべて水だった」と中国メディアに語った。別の消防隊員は「最初(燃えていたの)はコンテナだった。10分ほど水をかけるとバリバリという音がして光り出し、爆発した」とする。約30分の放水作業の後、大きな爆発が2回起きたという。

 これに対し、中国公安省幹部は中国メディアの取材に対し、消防隊員が放水をしたことは認めつつ、そのことが爆発につながったとの見方は否定。隊員たちは化学物質に対する消火知識を持っており、正しい処置をしていたと主張する。

 ただ倉庫には硝酸化合物などの化学物質があったとみられている。中国誌「財経」などは、爆発の危険性が高い火災の現場に多数の消防隊員を突入させた判断自体を疑問視する専門家の声も紹介している。現場付近は当時、大量の有害気体も出ていたとみられている。

 また、危険化学物質の貯蔵施設から1キロ以内の建物の建築は規制されていたにもかかわらず、倉庫から数百メートルの距離にマンションなどがあり、被害が広がった。周辺の住民に避難勧告などがなかったことも問題視され始めている。

 事態を重視する中国政府は報道規制の動きも強めている。政府のネット管理部門は13日、地方紙「鄭州晩報」の中国版LINE「微信」が今回の事故に関して事実と異なる情報を発信したとして、微信の発信を1週間停止させる措置をとったことを明らかにした。(天津=林望)

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