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 2003年のオーストラリアと15年の日本。ともにエディ・ジョーンズヘッドコーチ(HC)がラグビーワールドカップ(W杯)で率いた二つのチームには、大きな共通点が見受けられる。

 03年、ジョーンズHCの母国豪州で開催されたW杯。豪州代表を徹底的に強化して、準決勝で当時最強と言われたニュージーランドを破った。決勝はイングランドに延長戦で敗れたが、HCが当時を振り返る時、好んで紹介するエピソードがある。それは、試合に出られない選手の重要性について、だ。

 FW第3列のデービッド・クロフトとジョン・ローは、フィル・ウォーやジョージ・スミスといった同じポジションの世界的名手の陰に隠れる存在だった。ただ、彼らは懸命に練習に取り組み、筋力トレーニングを欠かさず、チームへの献身を惜しまなかった。だから豪州代表に一体感が生まれたんだと、ジョーンズHCはうれしそうに話していた。

 今大会の日本も、グラウンド外の特別な存在として、ジョーンズHCはSO広瀬俊朗(東芝)を指名した。広瀬は対戦相手を想定した練習台を嫌がることなく務めるなど、その役割を見事に果たし、チームを一つにまとめた。31選手の中で1試合もベンチに入れなかったのは広瀬とフッカー湯原祐希(東芝)だけ。湯原も同じポジションの選手の話に耳を傾け、助言を送り、チームを落ち着かせた。

 今は引退し、シドニーでビジネスマンとして活躍するクロフトさんは、当時のことを克明に覚えていた。「大都市から離れたコフスハーバーという海沿いの町に隔離され、一日中ラグビーのこと、勝つことだけを考えていた」。過熱する報道や周囲の期待による重圧から選手を守るためだ。今回のW杯前も、日本代表は4月から長期間、宮崎での合宿を続けた。

 クロフトさんにとって特に思い…

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