京都大が特筆すべき能力を持つ学生を求めて導入した初の「特色入試」が、一般入試に先駆け始まっている。だが「国際オリンピック出場者」などの厳しい出願要件に、高校や予備校からは「ハードルが高すぎる」との苦言も。志願者ゼロの学科もあり、京大は次年度に向けて改善に取り組む。

 「難しかった」「大学入試レベルをはるかに超えている」。受験生は一様に口をそろえた。

 11月28日にあった理学部の特色入試の試験科目は、複数の一般入試と異なり数学のみ。条件を満たす数列の有無を証明する問題など、超難問の大問四つを4時間かけて解く。

 特色入試は全10学部で合わせて約110人を募集。来年1月以降に出願する法学部をのぞく9学部で約90人の募集があり、292人が出願した。11月半ばの医学部人間健康科学科を皮切りに、今月下旬から他学部でも試験が本格化する。

 公式やテクニックだけを覚えて受験し、入学後に燃え尽きる学生が散見されたことが、入試改革のきっかけだった。山極寿一(やまぎわじゅいち)総長は「他の人にできないようなことをめざす多様な学生」を求め、多くの学部・学科は「大学合格がゴールではないというメッセージ」として「大学で何を学びたいか」「学んだことをどのように活(い)かしたいか」を書かせる「学びの設計書」を1次選考に使う。

 特にハードルが高いといわれるのが出願要件だ。

 たとえば工学部地球工学科(募集3人)は「国際数学オリンピックなど国際科学競技会の出場者」など、工業化学科(同若干名)は「化学、数学、物理、生物学の国際オリンピックのいずれかで銅メダル以上の者」などを学校推薦の要件とし、いずれも志願者ゼロ。医学部医学科(同5人)は英語力をみるTOEFL―iBTのスコア(120点満点)で大学留学レベルの83点以上を推薦要件とし、競争倍率は1倍と低迷した。