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 23日午前10時ごろ、東京都千代田区九段北3丁目の靖国神社から「爆発音がして煙が出ている」と110番通報があった。警視庁が調べたところ、敷地内の男子用公衆トイレで金属パイプや発火装置の残骸のような物が見つかった。警視庁は、何者かが神社を狙って爆発物を置いたとみて調べている。

 この日、靖国神社では五穀豊穣(ほうじょう)を祝う新嘗祭(にいなめさい)があり、通常より人出が多かったが、けが人はなく、祭祀(さいし)も予定通り行われた。

 麴町署などの説明では、現場は社務所近くの南門脇にある公衆トイレで、壁の一部が焼けていた。

 捜査関係者によると、トイレの個室内の天井に約30センチ四方の穴が開き、天井裏から長さ約20センチ、直径約3センチの金属パイプ4本が束ねられた状態で見つかった。リード線のようなものが付いており、公安部は爆発物の可能性があるとみて鑑定している。個室内の床には、時限式発火装置の一部とみられるデジタル式のタイマーのようなものや乾電池数個、焦げた電池ケースが落ちていた。

 人が近くにいたらけがをしていた恐れもあったとして、公安部が詳しい状況を調べている。公安部は現場に残されていた物の構造などが過去の極左過激派グループによるゲリラ事件とは異なるとみている。トイレ近くの防犯カメラには、事件発生前に紙袋を持った男とみられる不審な人物が映っていたという。

 靖国神社によると、この日は午前6時に開門し、爆発とほぼ同時刻の午前10時に新嘗祭が始まった。大分県から来ていた狭間三治さん(68)は「神職が本殿に向かって行列をなして歩いている時、南門の方から鉄板が倒れたような音がした」と話した。

 靖国神社は24日以降は警備を強化したうえで、通常通り参拝できるようにする予定という。