【動画】事務所の中で暴れるクマ=イワキ提供
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 27日早朝、福島県本宮市荒井の建築資材卸売会社「イワキ」(沖田満好社長)の本社近くに体長1メートル以上のツキノワグマが現れ、建物内に侵入して備品を壊すなどして暴れた。事務所に閉じ込められたクマは3時間後、駆けつけた県環境創造センターの獣医師に麻酔銃で撃たれて眠らされ、山に運ばれて放された。けが人はなかった。

 関係者によると、午前6時半ごろ、イワキの男性社員が同社前の県道でクマを発見。クマはそのまま同社敷地内に逃げ込んで走り回り、倉庫内にある事務所の屋根によじ登った。体重で屋根が抜け、事務所内にそのまま落ちた。

 社員が素早くカギをかけて閉じ込め、警察に通報。クマはその間、床を走り回ったり、壁に体当たりしたり……。午前9時40分ごろ、駆けつけた獣医師に麻酔銃で撃たれるまで、棚によじ登って備品を床に落とし、壁やイス、パーティション(仕切り板)などを壊し続けた。社員の添田盛光さん(53)は「あんなのに体当たりされたらひとたまりもなかった」と恐怖の体験をふり返った。

 現場は東北自動車道本宮インターチェンジの近く。周りには住宅や商業施設が広がる。クマはメスで5~7歳ぐらい。冬眠に備えて体重を増やしている時期だが、今年はドングリなどが豊作で、体重は100キロを超えていた。県自然保護課は「食べ物が不足していたようではない」とし、「山から出てきた理由は不明」という。(茶井祐輝)