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 ドイツでは、ボードゲームが盛んだ。「欧州の盟主」「ものづくり大国」と称されるドイツ。敗戦の過去や理論好きな国民性が独自の発展を後押しした「ゲーム大国」の顔もある。毎年約700の新作が世に出る。大人も熱中するボードゲームは、教育現場や難民の社会統合にも応用されている。

■ゲーム界の「アカデミー賞」

 独西部エッセンで10月に開かれた世界最大級のボードゲーム見本市「エッセン・シュピール」。東京ドームより広い会場に、新作約1100点を含む数千のゲーム盤が所狭しと並ぶ。老若男女がテーブルを囲んでサイコロの目に一喜一憂している。購入前に実際に遊んでみることができるのだ。

 独北部在住のシュテファンさん(36)夫妻は、日本のゲーム「街コロ」に、はまったようだ。サイコロを振り、コインの枚数を増やしながら、駅や電波塔など様々な建物をそろえ街を育てていくゲーム。海外でも人気がある。「サイコロの目よりも戦略が勝敗を大きく左右する。日本のゲームもなかなか奥が深い」

 ルールや遊び方のコツを説明する係員も配置されている。その一人、ヤネス・ルプフさん(23)は「みんなゲームに夢中になって時の経つのを忘れてしまうから、最大1時間の制限時間を設けている」と話した。

 この見本市は1983年、ゲーム雑誌の読者イベントとして始まった。参加人数は当初の5千人から増え、今年は41カ国・910団体が参加。4日間で約16万2千人が足を運んだ。こうした催しはドイツ各地で開かれている。

 毎年約700の新作が生まれるとされるドイツは、米国と並ぶ世界最大の「ボードゲーム大国」だ。