日本の古典籍を広く活用してもらおうと、国文学研究資料館(東京都立川市)が所蔵資料の画像データなどをネット上で公開する取り組みを始めた。第1弾として11月に源氏物語や十六夜日記など350点の画像を公開。誰でもダウンロードできるようにし、新たな研究を呼び込む。

 古典籍は主に江戸時代以前に書写されたり印刷されたりしたもので、同資料館では約1万6千点を所蔵。国立情報学研究所(東京都千代田区)の協力で、同資料館初の公開が実現した。

 11月10日に350点の全冊の画像データや、検索しやすい書誌データを公開。源氏物語や二十一代集など著名な5点は読みやすいよう活字に直したテキストデータも掲載した。江戸時代の喜多川歌麿の狂歌絵本「画本虫撰(むしえらみ)」▽料理本「豆腐百珍」など和食に関するもの▽「紙漉(かみすき)重宝記」など和紙に関するもの▽日本に現存する最古の医学書とされる「医心方」など医学関連のものなど、幅広い分野の資料がある。

 開始1カ月余りで海外も含め1万件を超えるアクセスがあった。同資料館の山本和明・古典籍共同研究事業センター副センター長は「海外の人にもどんどん使ってほしい。様々な立場の人の目に触れれば、我々が予想しない活用法も出てくるだろう」と期待する。

 国立情報学研究所「情報学研究データリポジトリ」のサイト(http://www.nii.ac.jp/dsc/idr/nijl/nijl.html別ウインドウで開きます)でダウンロードできる。今後も順次公開する予定。(宮坂麻子)