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 障害者スポーツの普及に燃える殺陣師(たてし)がいる。川崎市在住の戸沼智貴さん(40)だ。自らもバイク事故で左足をひざ下から失った。いま義足で殺陣を教える。障害者が健常者と一緒にスポーツを楽しむ場が広がれば障害への理解も広まるはず。そう考えている。

 戸沼さんはNPO法人「高津総合型スポーツクラブSELF」(同市高津区)のスタッフとして、少年野球やサッカー、バレーボール、バドミントンなど、地域住民たちによる様々なスポーツ教室の運営を支えている。

 約1500人の会員の大半は健常者だが、2013年から高津区内に暮らす脳性まひの子どもや下半身が不自由な大人ら、障害者向けにダンスなどのプログラムを始めた。戸沼さんも週に1回、殺陣の動きを取り入れた剣術を教えるクラスを持つ。

 障害者向けのプログラムづくりには、戸沼さん自身の経験が役立った。

 バイク事故に遭ったのは、舞台俳優として殺陣や立ち回りを学んでいた25歳のとき。入院中に義足を使ってリハビリをする戸沼さんの励みは、舞台仲間からの出演依頼だった。

 「けがをしたけど自分にもできることがあるんだ、という自信が自分を勇気づけてくれた。障害者にとって、病院や家から外に出てチャレンジできる場があることが、どんなにうれしいことかを知った」

 半年後、舞台に復帰。08年、自ら道場を立ち上げた。東京都内や地元の川崎市で約100人に殺陣を教える。テレビ番組やCMの立ち回りアクションの振り付けや指導の仕事もする。

 スポーツ教室に障害者向けプロ…

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